屈指の演技派女優シアーシャ・ローナン 主演作品『レディ・バード』でほろ苦い10代を思い出す
イケてる女優「イケジョ」のススメ:シアーシャ・ローナン。ありのままの実力。
いつも美しく、輝きを放ち続けるイケてる女性、「イケジョ」出演のおすすめ作をご紹介する本企画。
今回は、『もっと遠くへ行こう。』の公開を記念して、同作で夫と暮らす妻ヘンを演じているシアーシャ・ローナンです!
■13歳の天才子役が
シアーシャ・ローナンといえば、若干13歳にしてアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた屈指の演技派として知られています。イギリスの作家イアン・マキューアンの小説を実写化した『つぐない』(2007年)で、当時シアーシャが演じたのは、姉の恋人に思いを寄せる少女でした。
姉役をキーラ・ナイトレイ、その恋人役をジェームズ・マカヴォイが演じていますが、1994年4月12日、アメリカ生まれのシアーシャが、名優2人の演技をまさに「食う」ほどの圧倒的な存在感を示し、「本当にこの子は13歳?」と何度も思ってしまいます。
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■アラサーの大人に
そんなシアーシャも、現在公開中の『もっと遠くへ行こう。』では、ポール・メスカル扮する夫ジュニアと、夫婦役を演じるくらい大人になりました。
2065年を舞台にしたSFドラマですが、「夫と向き合う妻」という等身大の女性をさりげなく演じ切るのは、その実力の表れといえるでしょう。
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■共感度抜群のリアルさ
そのため、子どものころから演技派としてキャリアを重ねて来たシアーシャの実力が発揮されるのは、共感度の高い「等身大」の役を演じている作品だといえます。
それが最も顕著なのが、『レディ・バード』(2017年)。
本作は、女優であり、監督、脚本家としても活躍するグレタ・ガーウィグの自伝的要素を盛り込んだ青春映画で、シアーシャは、グレタを投影したともされる主人公の女子高生、レディ・バードを好演。郊外に住む彼女は、都会の大学へ進学を希望しますが、何かと母親に反対されたり、恋をするもののうまくいかなかったりと、なかなかにリアルなほろ苦い日々を送っています。
物語の舞台は2002年のアメリカですが、この「10代あるある」の毎日は、日本に住む私たちにも思い当たるふしがたくさん。口うるさい親、将来の夢、思い込みで成り立つ恋愛など、大人になったいまから見ると「痛い……」となるかもしれませんが、等身大の10代を演じるシアーシャの姿は、かつての自分にとって、本当に大切だったものを思い出させてくれるのです。
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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ)