マッチングアプリにいたハイスペZ世代「俺、人生5周目だから」 電話だけですでに疲弊
マッチングアプリにどハマり中のモノマネ芸人・小出真保が、アプ活で出会った人とのアレコレを吐き出します。
リアルな体験談や心境をポップに時にダークに伝えていく『全力! 女芸人小出真保の婚活ダイアリー』。
念願のハイスペックマッチングアプリを使ってのデートでしたが、まさかカフェBで割り勘、さらにLINEで青汁の勧誘をされるとは。思っていたのとは違いすぎました。
高級ホテルで高級ディナーをごちそうしてもらう、そんな時代はもう終わっているのだろうか。ですが、私はまだハイスペックマッチングアプリを使います、そして、さらに結婚相談所の仮交際を進めていくのでした。
■ハイスペックマッチングアプリ第2弾
結婚相談所で仮交際しているキラ若Sくんとのデートをしなくては。マッチングアプリとは違って相談所は判断も早いため、あまりキープしておくのはよろしくない。にしても「しなくてはいけないデート」って何なんだろう。私は何に追い込まれているんだ。
キラ若Sくんに連絡すると、土日休みだからいつでもいいと優しいお返事が返ってきました。では、次の土曜日、今度は夜に飲みながらお話しましょうということになり、2回目のデートが決まりました。
これはこれでいいとして…名残惜しすぎるのが、ハイスペックマッチングアプリ。ちょっとだけ、まだ堪能させてほしい。他にもマッチングした人を見てみました。すると、若者からメッセージが来ていました。
「マッチングできて嬉しいです、今度電話してみたいっす」。プロフィールを確認すると、まだ20代前半。年収1000万〜3000万。何者? とりあえず、この人と電話してみようかな…。私は「いいですよ、電話しましょう!」と、彼にメッセージを送信しました。
ハイスペックマッチングアプリ第2弾の男性も…思っていたのとはだいぶ違いました。
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■「エグっ! マジ、エグ!」
「もしもし… 」「もしもし! まほさんですかぁ? はじめましてぇ」。高収入20代若者との電話スタート。もうすでに若さが滲み出ている。
彼「今日何してたんすか?」
私「仕事したあとはのんびりしてました」
彼「なんかプロフィール読んだんですけど、芸人さんなんですよね?」
私「あ、はい」
彼「エグっ! マジ、エグ!」
彼からすると、芸人をやることがエグいことだそうです。このアプリはあらかじめ芸人として入会したため、この質問が来ることは仕方ないと思っていましたが、エグいとは。どうやら20代の若者からすると良い意味らしいのですが。
すると、彼、ここからどんどんトークが軽快になっていきました。「俺は、仕事やってるんですけどYouTuberもやってて、なので同い年の奴らよりは稼いでるとは思うんすよね」。ユーチューバー!? そういうことか、さすがZ世代。もしかして有名なおかた?
「なので毎日忙しいんですけど、まぁ、それが俺だから」。すごく自己肯定感が高そうな彼。気になるのは年齢が15以上も離れているんだけど、なぜこんな年上にくるんだろう。「私、めちゃくちゃ年上だけど大丈夫なんですか?」と率直に質問すると、彼は「年齢なんて関係ないでしょ、それに、俺、人生5周目だから」「マジ色んな経験してきすぎて、人生5周目、だから…まほさんより年上ですよ、俺」とのこと。
いや、年下でしょ、間違いなく。ですが、彼からすると、私は年下らしいです。もう俺は60歳くらいかなぁと言っていました。
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■500年生きたい
私は続けて「でも、そちらのご両親に申し訳なくないですか?」「なんかほら、こんなオバサン連れてきたらもっと若い花嫁もらいなさいよって、ねぇ、言われちゃったりして」と、あえてオバサン全開の上に結婚を匂わせてみました。
「俺が、その親を怒りますよ」「俺が、そんなんで人を決めつけるのかよ、最低だなって、俺が親に言ってやります」…ちょっとだけ、かっこいい…。少女漫画のセリフみたい…。しかし、軽くときめていたのも束の間「DNAごとキレますよ、あんたのDNA俺が変えてやろうか? え? そのDNA間違ってるから、マジで、DNAごとぶちかましてやりますよ」。あぁ、さっきので止めといてほしかった。そこからというものの、彼の独特な言葉回しについていけなく、後半は、ほぼ彼のトークショーと化していました。
「俺、500年生きたいんですよ、俺、それ可能だと思ってるんすよ、めっちゃ長生きしたいから、死んだら肉の塊になるじゃないですか、その状態でも生きていられるというか、寄生獣みたいになっていたいというか、だから真剣にマジで500年生きたいですね」。なんだろうこれは。漫談? R-1グランプリ1回戦? はっ、もしかして笑わせようとしてきてくれてる? いつまで続くのだろうか…。
「マジ、マジ、まほさんエグいから、1回会ってみたいっすね、俺、直感みたいなのも凄いから、いい感じになると思う」。私の直感的にはこの電話でもうお腹いっぱいかなと…。「あと、俺たち似てるし」。え、うそ! 似てるの、やだ! 早く電話を切りたい。またメッセージしますねと言ってなんとか会話を終了することができました。
このハイスペックマッチングアプリ、マッチングアプリTよりも濃いメンバーがそろっている気がします。ハイスペックでも色んなハイスペックがいることを改めて感じ、また、ハイスペックだからって何なの? というシンプルな疑問も湧いてきました。
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