「自分の道を切り開いてほしい」 途上国の映画配達人の活動に絶賛の嵐
海外の途上国に映画を届けている教来石小織さんが『セブンルール』で特集されました。
ジャンルを問わず、あらゆる業界で活躍している女性に焦点を当てて、その人独自のルールから人生観を描くドキュメンタリー番組『セブンルール』。7日に2020年の最初の回が放送。子どもたちの夢のために奮闘する女性の姿に様々な反響が寄せられています。
■夢の種まきを
今回の主人公は、NPO法人「World Theater Project」代表の教来石小織さん。カンボジアやネパール、タンザニアといった国に住む農村の子どもたちに「映画」を届ける「映画配達人」です。
今夜11時 オンエアの「#7RULES」は、NPO法人World Theater Project 代表 教来石小織 に密着🎥!電気もテレビもない農村の子供たちに「映画」で夢の種まきを!世界14カ国、7万人の子供たちに映画を届ける彼女の「#セブンルール」とは?#青木崇高 #YOU #本谷有希子 #若林正恭#小野賢章 pic.twitter.com/3cSDxLrVEW
— 7RULES (セブンルール) (@7rules_ktv) January 7, 2020
2012年、電気もテレビもない農村でたった1人で移動映画を始めた小織さん。学生時代、映画監督を目指すも断念。卒業後は派遣事務員をしていました。
働いている中でふと思い浮かんだのは、ドキュメンタリー映画の撮影に行った際、ケニアに訪れたときのこと。「将来の夢は?」という問いに出てくる答えがすごく少なかったことが印象的だったようです。村にいる子どもたちは、身近にいる大人の職業しか知りません。そのため、どうしてもみんな同じような答えになってしまいます。
「途上国の村に映画館があったら子どもたちはどんな夢を見るんだろう」。子どもたちに映画を届けることで、多くの選択肢を与える、夢の数を増やしてもらう。子どもたちの未来のために、小織さんは支援者や資金を集め、活動を行っています。
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■支えたくなるリーダー
小織さんは、字が読めない子どもたちのことを考え吹き替えの映画を作ったり、どの国の子どもたちでも見たら理解できるようにと様々な工夫をしています。
〈映画配達人 教来石小織 の #セブンルール〉
1.字幕ではなく吹き替えにする
2.映画を作るときはセリフは無くす
3.ここぞというときは長文を書く
4.ビジネスコンテストで活動費を稼ぐ
5.自分が出来ないことは人に任せる
6.仕事に誇りを持てる人を雇う
7.上映中は子どもの顔を見る pic.twitter.com/COL1Xi2b94— 7RULES (セブンルール) (@7rules_ktv) January 7, 2020
単身でカンボジアに乗り込んでから、支援者を集め、活動を行っている小織さん。しかし、口べ手でたまにおちょっこちょい。「自分についてこい!」というカリスマ的なリーダーシップを持っている印象はありません。
しかし小織さんの活動に共感し、俳優の斎藤工さんをはじめ、多くの人が彼女のもとに集まり一緒に活動を行っています。それは日本国内に限らず、現地の人の心までも動かしています。今では、現地の人が率先して上映会を行うことも。
ここぞというときは、自分の想いをこめた長文のメールを書いたり、ビジネスコンテストに向けて何週間も練習し、スピーチに臨んだりと1つ1つを丁寧に取り組む小織さんの姿が見ることができました。
真摯な姿が多くの人の心を打ち、「彼女を支えたい」という想いを強くさせるのではないでしょうか。
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■素晴らしい
小織さんの活動の様子を見て、ネット上には「素晴らしい仕事」「夢の種まきっていい」と、子供たちに夢を与える活動に絶賛する声が相次いでいます。
そして、放送を通して「自分も何かできることはないか」と考えるきっかけとなった人もいたようです。この放送を通して、小織さんの活動のことを知ってもらい、「夢の種をまきたい」という人が増えていくといいですね。
途上国の支援というと、どうしても医療やお金での支援を考えてしまいます。しかし、支援はそれだけではない。映画を通して、新しい世界を知ることで今よりも豊かな人生を送ることができるのだと、視聴者の方々に教えてくれた回でした。
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(文/fumumu編集部・fumumu編集部)