『ジョブチューン』300円のモンブランに賛否… 審査後の「シェフの言葉」が反響呼ぶ

一流シェフがあえて厳しい審査をした理由について語った一幕。堀内健さんも「良い番組」だとしみじみ。

TBS

22日放送の『ジョブチューン 〜アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』(TBS系)では、一流シェフによるジャッジ企画に、コンビニチェーン「ミニストップ」が参戦。

審査員を務めたシェフが、日本の食文化に対する想いを語った一幕が、インターネット上で大反響を呼んでいます。



■「300円のモンブラン」に意見分かれる

注目を集めたのは、「ほっくり和栗のモンブラン」(300円)の審査での一幕。

モンブランはスイーツのなかでもとくに原価が高く、専門店ではメレンゲ生地を使うところ、白あんと和栗ペーストを混ぜたベイクド生地が使用されていたりと、同商品には様々な工夫が。

審査の結果は7人中4人の審査員が「合格」の札を上げ、「300円のなかでよく頑張った」と評する声が上がりました。



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■審査後に一流シェフが語った想い

その一方で「シェ・シバタ」の柴田武シェフは、「価格はすごい価格なんです」と評した上で、「安ければいいっていうのを、日本市場がこのままやっていくのは、僕は良くないと思うんです」との想いを吐露。

続けて、「こういう大手さんの前で話ができるのは、こういう場しかないので…」と柴田シェフ。

「安全というところも含めて“良いものを伝えていく”ってことをやると、絶対にコストはかかるんです。そこは、今後の日本の食文化のため、未来の日本に対して譲れないと思う。そういう気持ちが、こういうものを食べているときに思う」とし、「どうしても合格が出せなかった」と語りました。



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■それぞれの立場に役割と意見がある

柴田シェフの想いに、ミニストップの開発担当者も感極まるなか、「Toshi Yoroizuka」の鎧塚俊彦シェフも、柴田シェフの想いに言及。

「私たち(職人)の役割と、コンビニの役割はそれぞれにあると思うんです。これは私たち職人としての意見であって、絶対皆さんの意見もあると思う。テレビを観て下さっている方々は、『あの値段だからこそ、私たちの生活は守られている』と言うかたもいらっしゃると思う」と、それぞれの立場に意見があるはずだと強調。



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■建設的な話し合いで日本の食を見直す

鎧塚シェフは続けて、「それを私たち(職人)と皆さん(大手企業)で議論し合って、より良い日本の食を見直していかなきゃいけないと思う。とにかく安いほうが良いことでもないし、単純に値段を上げればいいものでもない」とも語りました。

庶民の生活に寄り添う企業の商品を、一流シェフが審査をする同番組の企画は、ときに厳しい審査に様々な意見が上がり、炎上騒動に発展してしまったことも。

この一幕はそんな企画の意義について丁寧に触れられた、まさに“神回”と呼ぶべきものであり、番組司会のネプチューン・堀内健さんも「ジョブチューンって良い番組だなぁ」としみじみ。視聴者からも様々な意見がつぶやかれ、日本の食を支えてきた人々の熱い想いが、多くの反響を呼んでいます。

『ジョブチューン ~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』はTVerで視聴可能

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(文/fumumu編集部・衣笠 あい

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