ニコラス・ケイジ『フェイス/オフ』(1997年):「イケオジ」作品のススメ

オーバー40男優「イケオジ」のススメ:ニコラス・ケイジ。一気に見せる豊かな感情。

■顔を外して入れ替えた時

世捨て人と化したロブを演じるケイジの表情は、絶望感がしっかりと伝わってくるのはさすがです。一方で、豚を取り戻すために、次第に感情が露わになっていくプロセスも、やはり名優ケイジの真骨頂が発揮されています。

つまりケイジの最大の魅力は、あらゆる感情を作品中で一気に見せ、それが完全に説得力があるところでしょう。

その魅力が一番堪能できるのが、1997年の『フェイス/オフ』。かなり古いアクション映画ですが、ジョン・ウー監督のハリウッド進出初作品として、いまだにおもしろさは色あせません。

ニコラス・ケイジ
(引用:IMDb.com, Inc)

『顔を取り換え』たFBI捜査官とテロリストを、ジョン・トラヴォルタとケイジが、1人2役で演じ分けているのです。ケイジは冒頭、テロリストとしてさらっと登場しますが、そのしぐさは冷酷さを感じさせないセクシーなイケオジそのまま。

ところが次第に、残酷なテロリストとしての本性を現し、「顔」を取り換えたFBI捜査官としてふるまうプロセスは圧巻。トラヴォルタの怪演と共に、2人のイケオジの一流技を存分に堪能できます。

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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ

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