おうちで映画三昧のススメ:『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』
グザヴィエ・ドラン監督作品『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』から考える「自分のアイデンティティ」とは?
「レインボー・リール東京(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)」が現在開催中ですが、応援の意を込めて、LGBTQをテーマにしたおすすめ映画をご紹介している本企画。
前回は、19世紀末に活躍したフランスの詩人アルチュール・ランボーを、レオナルド・ディカプリオが演じた『太陽と月に背いて』でした。今回は、レオにファンレターを送った経験を元に製作したというグザヴィエ・ドラン監督の『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』です。
■あるスター俳優の一生
『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』は、子役時代から俳優としても活躍するグザヴィエ・ドランが、メガホンを取った作品。
キット・ハリントン演じる「ジョン・F・ドノヴァン」というひとりのスター俳優の人生を、彼と文通していた少年ルパート・ターナー(ジェイコブ・トレンブレイ/青年期:ベン・シュネッツァー)の回想を通して描いています。
関連記事:おうちで映画三昧のススメ:同性愛映画の金字塔『モーリス』
■ドラン監督自身の経験が基に
本作が作られたのは、映画『タイタニック』を観た幼いドラン監督が、レオナルド・ディカプリオにファンレターを送った経験から着想を得たそう。
ドラン監督自身も、子どものころからショウビズの世界に身をおいていたためか、本作では、ひとりのスターが、「本当の自分」と、「ファンの知る自分」の差に悩む姿を緻密に追っています。
- 1
- 2