スリラー苦手女子がイケメン2世俳優につられて映画『ダニエル』を観た結果
シュワちゃんの息子・パトリック・シュワルツェネッガー&オスカー俳優ティム・ロビンスの息子・マイルズ・ロビンスの演技がすごい!
■映画『ダニエル』のあらすじ
さて、肝心のストーリーですが、原題『DANIEL ISN’T REAL』 のように、「ダニエル」は実在しない、つまり「想像上の人物」です。
両親の離婚で、心が傷ついた少年ルークの唯一の支えは、ダニエルだけ。ダニエルは、ルークにしか見えない「想像上の親友」だったのです。
ある事件をきっかけに、その親友を封印したルークでしたが、やがて大学生となったルーク(マイルズ・ロビンス)は、孤独と不安にさいなまれるように。そして、ダニエル(パトリック・シュワルツェネッガー)を呼び起こしてしまうのです。
美しく、自信にあふれたダニエルのアドバイスによって、ルークの生活は一変。すべてがうまくいくようになり、次第にルークはダニエルを必要としなくなります。しかしダニエルはそれを許さず、今度はルークを支配しようとしはじめるのですが…?
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■想像が現実になるのは幸か不幸か
人はだれでも想像する生き物です。ただ、自分にとって楽しい想像は、実現すると、「よかった!」となりますが、都合の悪い想像は、かえって、「なんで…?」と落ち込むことになるでしょう。
ルークにとって、「想像上の親友」だったダニエルが、自分だけに見える、つまり「現実化した親友」になったのは、最初は「よかった」かもしれません。ですが、次第に狂気を帯びていくダニエルは、ルークにとっても、私たち視聴者にとっても、「なんで…?」と不幸を導く存在として映る可能性があります。
徐々に怖さを増していくのは、スリラー物語の鉄板の展開ですが、ここで覚えておきたいのは、はじまりは同じ「想像」だということ。つまり私たちが想像を現実にするには、幸せな結末か、不幸な結末か、どちらの方向へ向かおうとも、私たち自身で選択できるのです。
そういう意味で、ルークとダニエルが迎える結末は、彼らが自分たち自身で選び取った「現実」だといえるでしょう。それほどのインパクトを与える本作は、イケメン2世俳優2人のリアルな演技が、珠玉の輝きを放っています。
ちなみに、「血」の登場率ですが、スリラー苦手の私が最後まで鑑賞に耐えうるほどでした。本作の製作を手がけたイライジャ・ウッドが、呪いの指輪を捨てる旅に出るホビット(小人)を演じた映画『ロード・オブ・ザ・リング』が好きすぎて、DVDオリジナル版もスペシャル版も全巻を持っている者としては、同作のほうが、画面から目を背けることが多かったのでした。
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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ)- 1
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