偶然参列した結婚式に元恋人が! これは罠? それとも…『秘密への招待状』
ジュリアン・ムーア&ミシェル・ウィリアムズ2大女優共演映画『秘密への招待状』を観た結果
■元恋人との再会は偶然?
ところが、テレサの娘の結婚式から、様相は一転。寄付金のために、わざわざインドからニューヨークへ行ったイザベルでしたが、まさかその結婚式で元恋人に再会するとは夢にも思わなかったはず。
観ているこちらも、「いくら偶然でも、そんなことってある? 映画の話だからって、ご都合主義すぎやしないか?」と、つっこみたくなります。
当然、物語はここからおもしろくなってくるわけで、テレサがニューヨークにイザベルを招いたのは、偶然ではなかったのです。では何のために? 資産家として十分成功しているテレサが、なぜイザベルをわざわざ遠くから呼び寄せたのでしょうか?
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■自分におきかえてみると
次第にその理由が明らかになるにつれ、呼び寄せたテレサ、はるばるインドから来たイザベル、それぞれの思いに、同じ女性として実に共感です。
もし自分がテレサだったら、ここまで潔くなれるだろうか? 逆にイザベルだったら、これほど献身的になれるだろうか?
人生は選択の連続ですが、「自分が彼女たちだったら?」と、自分のこれまでの生き方と照らし合わせて、考えてしまいました。
ついそんなふうに思うほど、テレサ役のジュリアン・ムーア、イザベル役のミシェル・ウィリアムズの演技はリアル。さすが実力派女優の豪華共演だけあって、感情移入できるほどの見ごたえです。
もとは、2006年に、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたデンマーク映画『アフター・ウェディング』をリメイクした本作。オリジナル版は、男性2人が主人公で、イザベルにあたるヤコブ役を、マッツ・ミケルセンが演じていました。
主人公を女性に置き換えることで、結婚や出産など、女性ならではの人生の選択が、より浮き彫りになって描かれています。あのとき結婚式に出席した「選択」は、いまとなっては正しいのかどうか、本作を観て、改めて考えてみてはいかがでしょうか?
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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ)- 1
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