マッチングアプリは失恋した者が集う場所? “大失恋”した彼に要した時間に愕然
マッチングアプリにどハマり中のモノマネ芸人・小出真保が、アプ活で出会った人とのアレコレを吐き出します。
リアルな体験談や心境をポップに時にダークに伝えていく『全力! 女芸人小出真保の婚活ダイアリー』。
出戻りマッチングアプリがスタートしました。超大手車の会社の彼とデートしたものの「若い子と合コンを提案」され、ブチギレ説教。LINEをブロック&削除するという展開に。
それでも進むしかありません。「いいね」をいただいている限り、ありがたく受け入れていくのです。えびお超えを目指して。そんななか新しくマッチングした今回の彼は、私と同じく、大失恋を経験していました…。
■到着と同時に感じる信頼感
次こそ穏やかにいきたい。説教おばさんになった私は軽く反省し、もう次のマッチングをしていました。新規の彼は、先日の説教した男性とは真逆の雰囲気。目がパッチリ、ヒゲも生えていて陽気そう。こういう人は悪い人ではないはず。さすがにマッチングアプリをやりまくってきた私。直感は当たりました。
新宿のビルの上にあるカフェを指定されました。とてもオシャレで、すでにセンスを感じる。私のほうが少し早く到着したみたいで、そわそわしながら待っていると「すみません、お待たせしましたっ!」。
到着した彼は、写真通りすぎる容姿ですぐに好感が持てました。マッチングアプリでよくあるのが「写真と全然違うだろ!」なのですが、やはり写真通りで来てくれるとマイナスからのスタートにならないないため、信頼ができます。
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■その名は「ポテト」
「まほさんですよね? 知ってます、まほさんのこと」。マッチングアプリTKで私に付いている芸能人マーク。けっこう効果があるみたい。最初はミーハーが集まったらイヤだなと思ってはいましたが、私はもう40歳になっていたし、こういう審査制のアプリで勝負するには芸人をアピールするしかないのかもしれない。助かります。
「僕のことポテトって呼んでください! トイストーリーのミスター・ポテトヘッドに似ているので!」。自分のことをちゃんと客観視できている。確かによく似ていました。ポテトくんとの会話は非常に楽しく、失恋からのブチギレと続いてほぼ壊れている私の心はとても和んでいきました。
「マッチングアプリっていいですよね」クリクリした目で話す彼。「めちゃくちゃ勉強になりますし、ネタになるし」私の感性と同じだ。気が合う。もしかしたらこの人が運命の人かも…私は、無理矢理でも前向きにいようとしました。ですが、癖が出てしまうのです。この彼は、見た目はポテトヘッドだから、正直えびおくんのほうがタイプだけどでも、話しててえびおくんよりトークが上手いし、えびおくんより気が効くし…と。
私は「すぐえびおくんと比べる」という癖ができてしまいました。彼がマッチングアプリを好きな理由は他にもありました。それは、私と同じでした。大好きな人が出来たことも、それなのに別れてしまったことも…。
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■ポテトの大恋愛
「僕、マッチングアプリで、人生で1番大好きな人ができたんです」。目はクリクリしているけど、とっても傷ついた目だと気づきました。どうしてダメになってしまったんだろうか。話を聞いていくと、結婚の折り合いがつかずフラれてしまったという。理由も私と似ている。結婚ってそんなにハードルが高いものなのだろうか。
「めちゃくちゃ凹みました、しばらく立ち直れませんでした」わかる…わかるよ。だって、私、まだ全然立ち直ってないもん。すぐえびおくんを思い出し、目の前にいる男性と比べているし…。「辛いですね、よくわかります、私も実は同じことがあって…」。彼と共通の失恋。言わないわけがありません。ですが、かなり近々で別れたと言うのはなんとなくやめました。
「しばらく何もできませんでした…病院とかカウンセリング行こうかなってくらい」。気持ちがわかりすぎて自分のことのようでした。たかが失恋、されど失恋。「どうやって立ち直ったんですか?」これを私は1番聞きたいと思いました。早く立ち直りたい、なによりも元気になりたい。
「時間です、3年はかかりました」。3年、長すぎる…と絶望したのと同時に納得もしました。時間、彼の言う通りだ。人間の心ってそんなに単純じゃない。「それに、そんなに好きになれる人はできないんだなって、他の人とデートしてもあそこまで大好きになれない」。まるで私の心を読まれているようでした。私も全く一緒。本当に辛いのが伝わってくる。
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■ポテトからのプレゼント
「彼女のことは、会った瞬間から大好きだった」。まだまだ話は続いていました。「わかる!! それ、めちゃくちゃわかります!!」思い出します。えびおくんが初めて登場したときのこと。時が止まりました。すっごく輝いてみえました。それは嘘じゃありません、この人だ! って確信しました。
そして、私は思いました。この彼、まだ前の彼女を忘れていないぞ、と。私と同じで忘れるためにマッチングアプリに登録したんだな、と。ポテトくんとは、1時間程度で解散することになりました。吹っ切れていない失恋話して、次のデートなんてあるんだろうか…と、思っていると「まほさん、誕生日おめでとうございます。最近お誕生日だったようで」。目の前には紙袋。
そうでした、私はつい最近フラれた直後に40歳になってました。そっか、Wikipediaとかがあるから誕生日知られているんだ。私は、紙袋を受け取りながら感動していました。マッチングアプリで会った初対面の人にプレゼントいただくなんて。素直に喜んでいると「またお会いしませんか?」と言っていただきました。それは少し意外でした。私はあなたのその大好きだった彼女超え、できるのだろうか? えびお超えもだけど。
2ステージ目に進めることになりました。良い人だし、いいよね。むしろ良い人すぎてちょっと怪しいと思いながらの2ステージ目は、またオシャレカフェからのディベート? カラオケ?! そして、号泣… 続く!
◆こいでまほ
太田プロ所属のものまねタレント。フジテレビ系で放送の『 ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』で優勝経験あり。
aiko、優香、泉ピン子などものまねネタ多数。近年はナレーションなどの活動も積極的に行っている。
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(文/fumumu編集部・こいで まほ)