ジャニー喜多川氏を取り上げた『報道特集』 “ナレーションの一部”に元テレビマン「巧みなミスリード」
ジャニー喜多川氏の性加害問題に切り込んだように見えた『報道特集』。しかし元テレビマンは「巧妙かつ悪質な構成」と指摘。
元テレビマンで・元放送作家の長谷川良品さんが18日、自身のYouTubeチャンネルを更新。
17日に放送された『報道特集』(TBS系)では、ジャニー喜多川氏の性加害問題を報じましたが、その内容に厳しい意見を述べました。
■「刺し違える覚悟など感じない」
同番組では「なぜ被害は止められなかったのか検証します」と告知されており、およそ20分に渡り、ジャニー喜多川氏の性加害問題について放送。60年前から性加害疑惑が指摘されていたこと、2度も裁判で取り上げられてきたことを振り、告発した元Jr.のインタビューなどで構成されました。
ラスト5分では、元雑誌編集長の女性へのインタビューでは「“芸能界の出来事”とゴシップ扱いをしていた」「報じる姿勢に甘い部分があった」と語っています。
長谷川さんは、動画の冒頭で同番組について「見せかけの本気」と辛辣な言葉を放ち、「巧妙かつ悪質な目眩まし的な構成になっていた」と感想を述べます。
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■あるナレーションを指摘
長谷川さん自身、テレビ局のジャニーズ事務所に対する“異常な忖度”を目の当たりにしてきていることもあり、「どんな手段であれ、この深い闇に対して解明・おおやけにする必要がある」と、今回の放送には期待をしていたようにも見られますが、「所詮TBSです。結局、深く追求するふりをして、先行者利益を取りに行きたいだけ」「刺し違える覚悟など感じない」と伝えました。
番組では、裁判の法廷でのやりとりを弁護士の証言を交えながら、CGを使用して再現していましたが、長谷川さんは「見ごたえがありました」と認める一方で、番組内のあるナレーションについて言及。
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■ナレーションで省かれた”言葉”
元雑誌編集長の女性へのインタビューに入る前、「週刊文春はジャニーズ問題を報じてきた一方、なぜ他は報じてこなかったのか」とのナレーションが流れます。
「ここに巧みなミスリードが隠されているという長谷川さんは、「正解は『なぜ他のマスメディアは報じてこなかったのか』とすべき」と、「マスメディア」「マスコミ」という言葉を省いていることを指摘。
「あくまでも文春に紐づけ、あえて同じ紙媒体の元編集長にインタビューを行う。つまり、巧みに“紙媒体”での誘導をはかっている」と見解を示しました。
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