『親愛なるエヴァン・ハンセンへ』が伝える、嘘と真実の向き合い方とは
『親愛なるエヴァン・ハンセンへ』つまり「親愛なるエヴァン・ハンセンへ」からはじまる手紙がもたらすものは?
現在開催中の東京国際映画祭が、11月8日に幕を閉じます。そのクロージング作品として登場するのが、『親愛なるエヴァン・ハンセンへ(原題:Dear Evan Hansen)』。
タイトル通り、「親愛なるエヴァン・ハンセンへ」と書かれた手紙からはじまる本作は、2017年トニー賞6部門に輝いたミュージカルの実写版。華やかな祭の最後を飾る本作のおもしろさを探ってみましょう。
■『親愛なるエヴァン・ハンセンへ』の意味
「親愛なるディア・エヴァンへ」の書き出しではじまる手紙がタイトルになっている本作は、高校生エヴァン・ハンセンが主人公。
つまりこの手紙は、エヴァンが自分に向けて書いたもの。他人とかかわりを持つのが苦手なエヴァンが、セラピストに自分宛の手紙を書くようすすめられたからだったのです。
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■自分宛の手紙が…
ところがその手紙を、同級生のコナーに読まれてしまいます。コナーは、エヴァンが自分をバカにするために、それを書いたのだと誤解。怒ったコナーは、「親愛なるディア・エヴァンへ」の書き出しではじまる手紙を、そのまま持ち去ります。
それから、校長室に呼ばれたエヴァンが対峙したのは、コナーの両親。なんとコナーはほんの数日前に自殺し、ポケットの中に「親愛なるディア・エヴァンへ」と書かれた手紙が入っていたというのです。
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