“アプリ婚”目指し、8カ月付き合った彼氏に言われた言葉に息が止まる 「彼女ならいいけど…」
マッチングアプリにどハマり中のモノマネ芸人・小出真保が、アプ活で出会った人とのアレコレを吐き出します。
リアルな体験談や心境をポップに時にダークに伝えていく『全力! 女芸人小出真保の婚活ダイアリー』。
私は、カップルの愛が終わっていくのを感じました。明らかに今までとは違いました。無言に耐えられなくなったのか、気を遣ったのか、えびおくんが「とりあえず、ご飯食べる? 俺は具合悪いから手伝えないけど、なにか作ってほしい」と言ってきました。
その瞬間、私は、大爆発してしまいました。「私は、家政婦じゃない!!!」と。そして、えびおくんから言われる「結婚」に対してのネガティブな言葉の数々。悲しいけれどお別れまで、残すところあとわずかです…。
■嘘つき
叫んだ自分に驚きました。こんなにヒステリーになるほど、私はストレスが溜まっていたのだろうか。彼の家でのルールは本当に細かいものでした。「エビデンスがとれている」という食事しかしないので外食デートなんて1、2回だけ。いつも自炊。私はちゃんとエビデンスとやらに合わせて鶏肉料理、卵料理を作っていました。
料理だけではありません、掃除、洗濯、会えば毎回やりました。細かいわりに水回りはあまりキレイにしない彼。そんなところがめちゃくちゃイヤで寝れない日もありました。それでも、好きだから、大好きだから頑張れました。それに対しての感謝の言葉は? 年末、見せられたのは一人暮らしの物件ってか? それはさすがにないだろう。叫んでからの私はもう止まりませんでした。大泣きして、彼を責める言葉ばかりが出てきます。俯瞰で見てるもう1人の自分が、抑えろ、抑えろ、と言っていますが、狂い出しているので無理です。そしてまた、言い過ぎてしまいました。
「嘘つき!!!」 だって、お付き合いしようとなったとき、年末に結婚するって言った。真剣な顔だった、覚えている。あれは、嘘だったんだね!!! と、私は大きい声で張り上げました。
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■メリットない
「嘘とかそういうことじゃないじゃん。頑張ったけど無理だったってこと。それに俺は、まだ駆け出しだし」と、ここまで忙しくなると思わなかったと説明する彼。
「ダサい! てか、駆け出しって、30代でしょ? それって、ダサすぎる!!」。しまった。いつもヒートアップすると言い過ぎてしまう。感情的になるのでいつも話し合いにならないと怒られていました。恐る恐るえびおくんの顔を見ると、それは怒りを通り越して、呆れた顔をしていました。口元はうっすらとはにかんでいて、目も合わせてくれませんでした。
私の叫びから少し落ち着いてきて、今度はえびおくんのターンになった途端、言われました。「結婚は、メリットがない」と。「YouTube見てても、男の人はみんなそう言ってる、結局お金だけ出てく、あまり結婚しても変わらないどころかマイナスって」。そういうYouTubeとか見るんだ…と思ったのと同時に、えびおくんは「結婚」というものに対して、この半年でだいぶ後ろ向きになってしまっていることがわかりました。
「子供できたりしたらみんな郊外に住んで、仕事終わったらすぐ帰って、土日は家族のために時間とお金使ってって、やだ、そんなカツカツの生活」「正直、家事をそんなにがんばられても…こっちも一人暮らししてるから家事はできるし」。絶望が襲いました。私は、彼の人格を変えてしまったのか?
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■彼女ならいいけど
出会った頃とはまるで真逆のことを言っています。彼は「まほちゃんと暮らしているのが浮かぶ」「いいお母さんになると思う」「明るい奥さんがいいなって思ってた、楽しみ」こんなことまで言っていたけど、あれは夢だった? 今、この瞬間が悪夢のよう。彼にこんなセリフを言わせてしまったのは、紛れもなく自分。それはわかっていました。でも、えびおくんの正直すぎる言葉の数々。どれもグサグサと刺さります。
つづけて、えびおくんは「まほちゃんのことは好きだけど、正直、彼女ならいいけど…結婚となると…」。もう、これ以上私のことを突き刺すのはやめてくれ。倒れそう。しかもなに、彼女ならいいけど結婚はって。そんなふうに人を測らないで、人に通知表をつけるような言い方、やめて。
「もっとしっかりしてほしい」。息が止まりそうでした。なにも言い返せませんでした。さらに「まぁ、俺がもっと稼いでいれば、いいんだけどさ…」とも。お金の問題? お金なんて気にしたこともありませんでした。じゃあ、お金をもっと稼いでいたらアリなの? よくわからない。
私は、男性のプライドとか葛藤に関して、どうでもいいと雑に扱っていました。そのあたりの気遣いが足りなかったかなと反省しています。
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■涙、再び
お互い言いたいことは言い合って、もう帰らないといけない時間になりました。ここで帰ったら、本当に終わる…。胸が引きちぎられそう。「お腹空いた…」えびおくんがそう言ったので、私は料理はしないけど何か買ってきて一緒に食べようと提案すると、いいよ、と、すんなりOKしてくれました。
どうせなら映画でも見る? なんて言ってみました。もう別れ話とかお互いのダメ出しするのはしんどい。すると「『天使のくれた時間』見たい、あれ、好きなんだ」と、えびおくん。ニコラス・ケイジ主演。優雅な独身生活を謳歌していたビジネスマンが昔の恋人との”もうひとつの人生”を体験することで本当の幸せに目覚める姿を描いた大人のファンタジー。
おこまがしいのですが、私たちに設定似てる? 夢を追いたい彼と、彼と一緒にいたい彼女…なぜ、今これ? なにかここにメッセージが? この映画は本当に面白く素敵で入り込み、あっという間にエンディング、えびおくんをふと見て見ると…泣いてる! えびおくんの涙! 久しぶり。またあの涙だ。これで泣くということは、やっぱり…私のこと、好きは好きってことだよね? さっきも好きだけどって言ってたし。
本当に別れなきゃ、だめ? 涙を見てしまうと私はどうしてもそう思ってしまいます。別れるなんて悲しすぎる。私は立ち直れない気がする。えびおくんと会えない日々が来るなんて嫌だ。私は、やっぱり別れたくないと思いました、が、今までとは違いました、もうえびおくんの心は戻ってきませんでした。
それでも好きなら諦めない。再チャレンジ? また無謀な行動した私に、さすがの優しいえびおくんも「うぜぇ」と一言。やっちゃったかも…続く!
■こいでまほ
太田プロ所属のものまねタレント。フジテレビ系で放送の『 ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』で優勝経験あり。
aiko、優香、泉ピン子などものまねネタ多数。近年はナレーションなどの活動も積極的に行っている。
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(文/fumumu編集部・こいで まほ)