古市憲寿、4歳毒殺報道を受けて私見 「家庭っていうものが治外法権に…」

4歳の娘に、有害物質を大量に与えて中毒死させた疑いで夫婦が逮捕。報道を受けて、古市憲寿さんが家庭が治外法権化していると発言。

古市憲寿

15日、朝の情報番組『めざまし8』(フジテレビ系)で、東京都台東区でホテルなどを経営する夫婦が、当時4歳の娘を殺害したとして逮捕されたことを報じました。

近隣住民への取材では、育児放棄の痕跡が見受けられ、社会学者の古市憲寿さんは家庭内が治外法権となりがちな現状に警鐘を鳴らしています。


■4歳の次女を毒殺した容疑で逮捕

14日、4歳の娘を殺害した疑いで43歳の夫と37歳の妻が逮捕されました。報道によると、当時4歳だった次女に向精神薬や有害物質などを大量に与え中毒死させたとみられる2人。

同番組による近隣住民への取材では、亡くなった次女を車に閉じ込めたり、ヨレヨレの服を着せて育児放棄をしていたのではないかと思われる証言も。

2019年には心理的虐待の疑いもあるとして、次女を含む子供3人を児童相談所(以下児相)が一時保護していたことも判明しています。


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■家庭が治外法権になりすぎている?

0才児から保育園に預けられていた次女は、計6ヵ所の保育施設を転園。あざなどの外傷も確認されており、児相は父親に対しての指導も行なっていたとのこと。

司会の谷原章介さんは、「そこでなんで止められなかったのかね?」「今来こういう外傷があるっていうのも大きなサインじゃないですかね」とコメント。

古市さんも「日本って家庭っていうものが治外法権になりすぎていると思うんですね」とのべ、閉鎖的になりがちなシステムに警鐘を鳴らしています。


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■体罰ではなく「暴行や傷害」で刑事罰を

さらに古市さんは「本当だったら暴行とか傷害とか刑事罰に問われるようなことでも、家庭内だったらDVとかしつけとか体罰とか虐待とか違う言葉で覆い隠されて、それがさも犯罪ではないかのように扱われてしまう」と問題提起。

日本は法治国家であることを大前提として、「家庭だろうが公共空間だろうが同じような基準で人を裁いていくことが大事なのかなと思うんです」と私見をのべています。


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■これからは「警察との連携」が鍵に

続けて古市さんは「さっき聞いてびっくりしたのが、児相って人が足りないかと思ったら人がけっこう増えていると」と、驚きを表明。

専門家は人が増えても解決されていない面があるとして、「児童相談所には逮捕権限はないので、これから警察との連携ということをどう強化していくかも課題かと思いますね」とコメントしています。

さらに、児相は前提として「家族が一緒に暮らすこと」を目指す施設だとしつつも「虐待ってすごく中毒性が高いので」「虐待するために子供を取り戻そうとする親もいるっていうことを児相職員も心にとめておかないといけないですね」と、警鐘を鳴らしています。

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(文/fumumu編集部・星子

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