アメリカ屈指のレジェンド、ロバート・デ・ニーロ パーキンソン病患者を演じた『レナードの朝』は必見
オーバー40男優「イケオジ」のススメ:ロバート・デ・ニーロ。生きる伝説。
年を重ねるごとに、ますますかっこよくなるイケてるおじさま、「イケオジ」出演のおすすめ作をご紹介する本企画。
今回は、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』の公開を記念して、同作でオクラホマの有力者、ウィリアム・ヘイルに扮しているロバート・デ・ニーロです!
■『花殺し月の殺人』
10月20日公開の『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』は、デヴィッド・クランが書いた同名小説を原作に、マーティン・スコセッシ監督が実写化した作品。
1920年代のアメリカ、オクラホマ州を舞台に、実際に起きた先住民であるオセージ族の連続殺人事件をモチーフに描くサスペンスです。
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■内気を秘めた過去
この中で、オクラホマの有力者、ウィリアム・ヘイルを演じているのが、ロバート・デ・ニーロ。1943年8月17日、アメリカ生まれのデ・ニーロは、アカデミー賞ほか数々の賞を受賞しているレジェンド・イケオジです。
いまでこそ俳優として人前で堂々とふるまっていますが、昔は内気な性格で、それを変えるために演技を学んだのだそう。そんな部分に親近感がわきますが、さすが名門アクターズ・スタジオ出身だけあって、どんなキャラクターもこなす実力は、あまたいるレジェンドの中でも群を抜いているといっても過言ではありません。
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■朝を迎える尊さ
そんなわけで、ロバート・デ・ニーロのイチオシおすすめ作を選ぶのは非常に難しいのですが、ストーリー性の高さが群を抜いている『レナードの朝』(1990年)をチョイス。
同作は、神経学者のオリバー・サックス医師が書いたノンフィクションをベースにした傑作。パーキンソン病患者のレナードに、マルコム・セイヤー医師(ロビン・ウィリアムズ)が薬を投与したところ、レナードの機能が回復し、このまま改善に向かうかと思われました。ですが、次第に効果がうすれていき…といった切ないストーリーです。
本作でデ・ニーロは、レナードを好演。重度のパーキンソン病患者から、回復する過程をいきいきと演じています。そのプロセスがあまりにも鮮やかで、やがて元の患者に戻っていく様は、生きて朝を迎える尊さを淡々と教えてくれるのです。
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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ)