ジャニーズ事務所が発表した文書の“ある部分”に、元テレビマン「移籍への牽制」
忖度については「外圧というより内部」とテレビマン視点で語りました。
元テレビマンで放送作家歴26年の長谷川良品さんが14日、自身のYouTubeチャンネルを更新。
ジャニーズ事務所が発表した「出演料はすべてタレント本人に」と、事務所としてマージンは受け取らないとの内容に「ひきとめ作戦」と見解。また、忖度について「外圧というより内部」とテレビマン視点で語りました。
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■ジャニーズ事務所の文書に「そこじゃない」
ジャニーズ事務所は13日、公式サイトに「故ジャニー喜多川による性加害問題に関する被害補償及び再発防止策について」を発表。
文書には、元裁判官の弁護士3人で構成する「被害者救済委員会」の設置、被害を申告した人の補償などについて記しているほか、「今後1年間、広告出演並びに番組出演等で頂く出演料は全てタレント本人に支払い、芸能プロダクションとしての報酬は頂きません」と報告しました。
この内容に、ネット上では「そこじゃない」「問題の論点がズレてる」「社名変更と株主問題は?」など、性加害者である“ジャニーズ”の名前を残した社名について触れていないことや、これまでと変わらず、藤島ジュリー景子前社長が100%株主であることについて批判的な意見が多く寄せられています。
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■「移籍への牽制」「ひきとめ作戦」
長谷川さんは「1年間は、全てタレント本人に支払い、芸能プロダクションとしての報酬は頂きません」との文言に、「この状況を鑑みての救済措置のつもりなんでしょうが、見方によっては移籍への牽制ともとれる。要は“ひきとめ作戦”」とコメント。
事務所を退所することでファンたちからは「裏切り者」扱いされ、批判を浴びることも少なくないジャニーズタレント。長谷川さんは「本当にタレントのことを思うのであれば、タレントの移籍を防ぐエサではなく、むしろ移籍を促す声明を出すべきでは」「こういった批判を抑えるためにも、あの会見でそのような言及があってもよかったと思うくらい」と述べました。
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■数字が取れなくても起用しつづける理由
また、“テレビ局の忖度”について長谷川さんは「いわゆる“ジャニ担”の影響が少なからず背景にあると感じる」と、ジャニーズと太いパイプを持つ人の存在が関係しているといいます。
とはいえ、事務所の担当・窓口になるのは、ジャニーズに限らずほかの事務所にもあるもの(局内の人間だけでなく、制作会社のプロデューサー、演出家や放送作家の場合も)。
このなかでも特に、ジャニーズが背景にあれば「なかなか反論できるものではない」「“ジャニ担”の影響力は増すばかり」「ジャニーズとズブズブなテレビマンの力は局内では絶大」と内部の事情を明かし、「数字が取れなくてもジャニーズタレントを起用しつづける」理由を伝え、「忖度というのは、外圧というより内部の工作員」と語りました。
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