アプ活で出会ったハイスペ男子と初デート “オーガニック愛”が止まらない彼から来たLINEに困惑
マッチングアプリにどハマり中のモノマネ芸人・小出真保が、アプ活で出会った人とのアレコレを吐き出します。
結婚相談所で仮交際に進んでいるキラ若Sくんと電話で次回のデートを約束しつつ、マッチングアプリをいつもに増して再加速する私。「仮交際」だから他の人を見てもいいルールなのです。
それにキラ若Sくんと仮にも結婚するならなおさら今、マッチングアプリをやらないと！ ということで今回は、やっと合格したハイスペック男女が集う審査制マッチングアプリを使って、ついにハイスペ男子とデート！ しかし、思っていたデートとはちょっと違った…。
■いいね!の幸福感
衝撃でした。ハイスペック男性からけっこう「いいね！」をもらえたことに。港区女子だらけのこのマッチングアプリ。容姿も年齢も経歴も港区女子感皆無の私が、いいねを何十件もいただけている。ほんとに、いいんですか？ 「芸能人マーク」ありがとうございます！ 良かった「芸能人」で！
この世界に入ってみんな嬉しいのは、出たかった番組に出れる、会いたかった芸能人に会える、という感動がありますけれど、それに匹敵する「ハイスペック男性たちからの、いいね」。大興奮していました。
とにかく、会う！ このアプリでハイスペ男に会わないと私のマッチングアプリ人生、語れない！ そんな使命に駆られ、一番最初にマッチングした人にメッセージを送ってみました。
ハイスペックマッチングアプリ、トップバッターの彼。気になるプロフィール写真はというと…。まじか。顔よりも目がいったのは、めちゃくちゃスタイルが良い。身長185cm！？ 年収1000万！ ほんとかよ！ タートルネックの上にジャケット似合いすぎ、ミキサーでフルーツごなごなにして朝飲むやつを手に持ってるのも似合う…。おしゃれ。私で大丈夫かなぁ？ この彼、メッセージのやりとりがスムーズに続き、ぜひ会いましょうという展開になりました。
しかし、ちょっと思っていたのとは…違ったのです。
関連記事：業務スーパーでオーガニックな食事！ 全粒粉パスタが香ばしくて美味
■チェーン店のカフェ？
初めて会うハイスペックマッチングアプリの男性なのだから、デートはもちろん私の大好きな「レストラン予約」だろう。しかも、けっこう良いお店を選んでくれるんじゃないだろうか…。と勝手に期待してニヤニヤしていました。飯活女ではないけれど、飯活女の精神でいたことは認めます。しかし、まさかの待ち合わせが、某カフェチェーンBとは。え、ほんとに？
カフェB新橋店に15時で。と、連絡が来ていました。サラリーマンの昼食後、アイスコーヒーとタバコをいっぷく、じゃないんだから。いえ、カフェBは悪くないんです。私、カフェBのことは大好きですしほぼ毎日行っています。でも、これ、ハイスペックマッチングアプリのデートだよね？ しかも初回。胸がざわつきました。なんか、時代は変わっているのだろうか？
指定されたカフェB新橋店に向かっている途中、彼から「もう着いて、席とってます」とメッセージが来ていました。早い。仕事ができる男は待ち合わせも早いのか？ 急いで向かいました。カフェの入り口に着くと、もうガラスの向こうにそれらしき青年がいました。すぐにわかりました。なぜなら、スタイルがめちゃくちゃ良い男性がいたからです。写真は本当でした。
関連記事：「もう恋愛はいい」 結婚相談所で“仮交際”に進んだ彼の言葉に胸がザワざわつく…
■レジあっちですよ
すぐに目が合ってしまったので挨拶に行くと「ああ、はじめましてー」と彼。「すみません、お待たせしちゃって」と軽く謝ると、彼は「ははははっ！」と笑ったあと、「僕、もうコーヒー買ったんで、レジあっちですよ」と言いました。レジあっちですよ…。僕は自分の分しか払いませんよ、ということでしょう。別にいいんです、割り勘でも。カフェBは大好きだし…。私は自分の飲み物を買いにレジに並びに行きました。
席につき「改めて、初めまして、まほです」と挨拶すると、「初めましてーははは！」。彼、ずっと笑っているのです。常に笑顔とかそういうのはではありません。「Netflixは入ってますね」の言葉には、「そうなんですね、ははは！」。
なにも面白いこと言ってないのに笑われている。やはりこのアプリはもうすでに「芸人」と書いてスタートしているため、もしや…笑われてる？ え、弄ろうとしてる？ 何だかちょっと話しづらい感じ…。にしても、この彼、本当に脚が長いなぁ。カフェの椅子ではありあまる脚の長さ。素直に「スタイル良いですね！」と言うと、「ありがとうございます、モデルをちょっとやってました、ショーのオーディション受けたり、雑誌も出たりしたことあります」。
なるほど…！ 納得の脚の長さ。しかも、お顔はイケメンって感じではないのですがこういうモデルさんっているよなぁ、服もシンプルなのにオシャレだし、こんな人もこのアプリには在籍しているんだなぁと少し感動。でも、なぜ私？ 三頭身だし、ぽちゃってるし…。
「なぜ、会ってくれたんですか？ モテそうですのに」と質問すると、「いや、まぁ、楽しそうだなって、ははは」と彼。また笑っている。そこからの会話は覚えていません。この後の展開の方が強く覚えているため、他は忘れてしまいました。
関連記事：初デートを成功させるには？ 初対面で気をつけたい3つのこと
■真顔で連発
なんだか、この彼、私のことをタイプとは思えない…。どんな人が好きなんだろう。「どんな女性がタイプなんですか？」普段は聞かない質問なのですが気になって聞きました。すると、彼の顔が、急に真顔になったのです。どんな女性がタイプかいう質問きっかけに、さっきまで何言っても笑っていた彼が「オーガニックですね」と、真顔でひとこと。はい？ オーガニック？
私「え、オーガニックって」
彼「だから、オーガニックに興味ある子じゃないと、いやですね」
私「と、言いますと？」
彼「すべてオーガニック、食もオーガニック、身につけるものもオーガニック」
ずっと真顔でオーガニック連発。なんだ、なんのスイッチが入った？ 「だから、そのあたりの価値観合わないと、無理かなって、オーガニックじゃないと、僕自身がオーガニックだし」。僕自身がオーガニックって、ナニ？
「オーガニックで目覚め、オーガニックで1日が終わる人がタイプ」。あの手に持っていたスムージー！ プロフィール写真でスムージーを持っていました、あれはオーガニックアピールだったのか？ と、いうことは、私のこと「オーガニック人間」だと思ったから、いいねを押したということなのだろうか？
「私、オーガニックですよ」。彼にそう言いました。これは、嘘ではないです。いや、ジャンクなときの方が多いです。ただ、オーガニックは好きだし、実家の母はオーガニックで常に無添加を好む人だなと思って、子供の頃はそういう食生活はしたことはありますと。オーガニックアピールをすると「えっ！ ほんとうに？」。今日、1番の輝く笑顔を見せてくれました。可愛い笑顔。そんなに嬉しいのか、オーガニックが。さっきのわざとらしい笑い方とは違って、オーガニックに反応した彼は、はしゃぎながら「どんな？ どんな？」と食いついてくる。
「母が、無添加のパン作ってたり、オーガニックの調味料とかを使う」と伝えると、「まじ！ 最高！ 最高！」。母が、なのですぐオーガニックの引き出しはなくなりましたが、彼はずっと嬉しそうでした。
「ゆくゆくは、起業しようと思っててオーガニックの会社を」。仕事もオーガニックにするのか。もう生き様がオーガニック。人生オーガニック。ちょっとオーガニックへの異常な執着心を感じましたが、それがきっと彼の天職なんだろう。
関連記事：トップバリュの技あり冷凍野菜3選！ 疲れた日の自炊に便利すぎ
■オーガニック男から来たLINE
ご機嫌な彼と、駅で解散しました。初めてのハイスペックマッチングアプリでデートでしたが、思っていたのとは違いました。オーガニック連発にも驚きましたが、全員、高級レストランだと思っていたのは私の勝手な空想でした。
どうやら、マッチングアプリにはカジュアル男が多数いるように、飯活女も多数いるようです。彼はそれも警戒しているとは言っていました。ハイスペックでお金持ちだからといって、女の子にたくさんご馳走する時代は終わっているのかもしれない…？
次の日も私は、マッチングアプリを開いていました。キラ若Sくんとのデートもいつにしよう？ ダラダラしていると、昨日のオーガニック男（オガ男）からLINEが！ 何だろうと見てみると、URLが貼り付けられている。
URL？ なんだか、イヤな予感しかしない。開いてみると、それは、青汁のホームページでした。何だこれ。するとメッセージも来ていました。
「僕が今、ハマっていて薦めてる青汁！ よかったら飲んでください！」 青汁の勧誘？！ え、あの人、青汁のCMの人？ 軽くパニックになりました。なぜ、青汁…。しばらく、LINEの返信をせずに放置し、昨日のデートを振り返りました。思えば、ぜんぜん口説かれなかった。タイプじゃなかったかもしれないが、それなら最初から会わない、しかもカフェBを割り勘。これは…勧誘か？ よし、聞いちゃおう！
「すみません、これ、勧誘ですか？ 昨日もやたらオーガニックって…」。よし、聞いた。ズバリ聞いてしまえばいいのです。するとすぐに返事が来ました。「えっ？ 勧誘ってなんですか？ 勧誘なんてしないです、それだけはないです」。
心の底からオーガニックが好きで、オーガニック教にハマってほしかったのかもしれない。そのまま、オガ男とはフェードアウトとなりました…。
進めるべきは、やっぱりキラ若Sくんとのデートでしょう。土日、どこかに行くことにしよう。キラ若Sくんと進めたら、私、結婚しちゃうのか？ Sくんが言っていた「もう恋愛はいい」のセリフ。どうしても胸がざわざわしてしまいます。とにかく、結婚する前にマッチングアプリを、と開くとまたまた新キャラ登場？ 乞うご期待♪
【小出真保】
太田プロ所属のものまねタレント。フジテレビ系で放送の『 ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』で優勝経験あり。aiko、優香、泉ピン子などものまねネタ多数。近年はナレーションなどの活動も積極的に行っている。
・合わせて読みたい→「もう恋愛はいい」 結婚相談所で“仮交際”に進んだ彼の言葉に胸がザワざわつく…
（文／fumumu編集部・こいで まほ）