訃報伝える報道に…『ガイドライン』に書かれている“やるべきではないこと” 「もっとも違反していたテレビ局」は…
YouTubeチャンネル『ワラしがみ』では『自殺報道ガイドライン』について説明。実際に各局の番組を検証しました。
社会問題について叫ぶ動画が人気のお笑い芸人”せやろがいおじさん”こと榎森耕助さんが17日、YouTubeチャンネル『ワラしがみ』で動画を更新。
報道に携わる者は知っておかなければならない『自殺報道ガイドライン』について説明し、実際に各局の番組を検証していきました。
■「メディアは人の命を奪う力がある」
タレントのryuchellさんが今月12日に逝去し、多くのメディアが取り上げるなか、同日に放送された『ABEMA Prime』(ABEMA)では、コメンテーターとして出演した起業家でNPO法人「あなたのいばしょ」理事長の大空幸星さんはメディアの報じ方に言及。
世界保健機関(WHO)による『自殺報道ガイドライン』には、「やるべきではないこと」と「やるべきこと」が記されていることを説明し、「今回に限らず、“やってはいけない”ことをやっているメディアがたくさんある」「そして何が起こるかというと、自殺の連鎖が起こります」と訴え、「メディアは人の命を奪う力があるということを今一度認識をしなければいけない」と怒りを滲ませました。
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■4項目が守られているか検証
そして今回、せやろがいおじさんは、厚生労働省が「自殺リスクを高めない報道」と出した以下4項目が守られているのか…を基準として、NHK・フジテレビ・TBS・テレビ朝日の4局で検証(滞在する沖縄では、日本テレビは放送していないため、省きました)。
①自殺の手段を伝える
②自殺で亡くなった方の自宅前等から中継を行う
③自殺で亡くなった場所(自宅)の写真や動画を掲載する
④街頭インタビューで市民のリアクションを伝える
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■当日の夜、翌朝、翌日の夕方の番組を対象に検証
せやろがいおじさんが検証した結果は以下のとおり。
<NHK>
『ニュースウォッチ9』:報道はあるが、ガイドラインに触れるところはなし
『おはよう日本』 :報道なし
『ニュースセブン』 :報道なし
『ライブニュースアルファ』:報道なし
<フジテレビ>
『FNN Live News α』:報道はあるが、ガイドラインに触れるところはなし
『めざまし8』 :報道はあるが、ガイドラインに触れるところはなし
『FNN Live News Days』:報道なし
『Live News it』 :報道はあるが、ガイドラインに触れるところはなし
<TBS>
『News23』 :③自殺で亡くなった場所(自宅)の写真や動画を掲載する/④街頭インタビューで市民のリアクションを伝える を行いガイドライン違反
『THE TIME,』 :③自殺で亡くなった場所(自宅)の写真や動画を掲載する/④街頭インタビューで市民のリアクションを伝える を行いガイドライン違反
『ひるおび』 :③自殺で亡くなった場所(自宅)の写真や動画を掲載する/④街頭インタビューで市民のリアクションを伝える を行いガイドライン違反
『Nスタ』 :③自殺で亡くなった場所(自宅)の写真や動画を掲載する/④街頭インタビューで市民のリアクションを伝える を行いガイドライン違反
<テレビ朝日>
『報道ステーション』 :③自殺で亡くなった場所(自宅)の写真や動画を掲載する、を行いガイドライン違反
『グッドモーニング』 :③自殺で亡くなった場所(自宅)の写真や動画を掲載する/④街頭インタビューで市民のリアクションを伝える を行いガイドライン違反
『モーニングショー』 :④街頭インタビューで市民のリアクションを伝える を行いガイドライン違反
『ワイドスクランブル』:報道なし
『スーパーJチャンネル』:報道なし
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