ジュリアン・ムーア『ディア・エヴァン・ハンセン』(2021年):「イケジョ」作品のススメ
イケてる女優「イケジョ」のススメ: ジュリアン・ムーア。3大映画祭制覇の実力。
いつも美しく、輝きを放ち続けるイケてる女性、「イケジョ」出演のおすすめ作をご紹介する本企画。
今回は、『Sharper 騙す人』の公開を記念して、本作で富豪の未亡人、マデリーンを演じているジュリアン・ムーアです!
■上流社会のセレブ妻役も
現在公開中の『Sharper 騙す人』は、ニューヨークを舞台にくり広げられるスリリングな愛憎劇。その中でジュリアン・ムーアは、長い間病にふせっていた富豪の夫を亡くした未亡人、マデリーンに扮しています。
すでにマデリーンには、新しい恋人がいるのですが、夫の遺した財産等をめぐって、彼女を取り巻く人々の関係は、複雑な様相を呈していき…?
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■大胆なポルノ女優役も
1960年12月3日、アメリカ生まれのジュリアン・ムーアは、アメリカアカデミー賞、ゴールデングローブ賞に加え、世界3大映画祭(ヴェネツィア国際映画祭、カンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭)の女優賞を受賞したかなりの実力派として有名。
初めてアカデミー賞候補になった『ブギーナイツ』(1997年)のポルノ女優役から、『Sharper 騙す人』のセレブ妻まで、どんな役でも違和感なく演じられるのは、さすがとしか言いようがありません。
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■忙しいシングルマザー役も
そんなジュリアンの一番の名人芸が堪能できるのは、『ディア・エヴァン・ハンセン』(2021年)でしょう。
本作は、主人公の社交不安障害を持つ高校生エヴァン(ベン・プラット)が、セラピーの一環として、自分宛に書いた手紙がきっかけで、嘘が嘘を呼んでしまうヒューマンドラマ。もとはトニー賞9部門にノミネートされた大ヒットミュージカルで、主演男優賞を受賞したエヴァン役のベン・プラットが、映画版でも続投しています。
その中でジュリアンは、エヴァンの母ハイジを好演。ハイジはシングルマザーで、エヴァンを育てるために、看護助手として懸命に働いていますが、いつも1人でいるエヴァンのさみしさに気づかなくなっています。
やがてハイジは、エヴァンの本当の苦しみを知るのですが、その時のジュリアンが見せる「母」としての表情は圧巻。例えどんな母親であっても、すべての「母」の根底には、子どもに対する無条件の愛が流れているのだと思わずにはいられないでしょう。
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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ)