キーラ・ナイトレイ『素晴らしきかな、人生』(2016年):「イケジョ」作品のススメ
イケてる女優「イケジョ」のススメ:キーラ・ナイトレイ。「愛」の体言化
■「愛」を具現化したら
そんなキーラ自身は、父が俳優、母が劇作家というまさに「演技の申し子」。サリーのような大学生から、令嬢、犯罪者まで、どんな役も見事になりきる華やかさが魅力ですが、一番キーラにあっていると思うのが、2016年の『素晴らしきかな、人生』です。
本作は、ニューヨークを舞台に、「目に見えないもの」を演じる舞台俳優たちとの出会いを通じて、すべてを失った男性(ウィル・スミス)の再生を描くヒューマンドラマですが、キーラはその中で、カギとなる舞台女優エイミーを好演。
エイミーは劇団員なので、オーディションを受けるシーンなどが登場しますが、「女優役」を演じるキーラはまさにリアル。さらに本作のキーラがすごいのは、目に見えない「愛」という「役」も見事に演じているところです。
もちろん「エイミーが『愛』を演じている」わけですが、もし『愛』が目に見えるとしたら、きっとエイミーのような姿かたちなのだろうと思えるほど。そのどこまでも深い「愛」に癒されること間違いありません。
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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ)- 1
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