介護、看取り、延命治療… 90代両親の姿を追う映像から考える

3月25日公開のドキュメンタリー映画『ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~』に見るリアル

■誰にでもある死と別れ

『ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~』
(©2022「ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~」製作委員会)

自身の両親を、ひとりの映像作家として、ひとりの娘として、その両面から撮影した信友直子監督。

今作のテーマは、「看取り、延命治療、終活」になったといいますが、それは意図したわけではなく、「人が生きて老いてゆく先には、必ず死と別れがある。誰もが自分のこととして感じてもらえる物語になった」と語ります。

『ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~』
(©2022「ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~」製作委員会)

確かに、ひとつの家族の姿を切り取っていますが、テーマは万人に通じるもの。深刻さが突き付けられる問題ですが、そこにユーモアを交えながら展開していく流れは、死と別れが必ずしもマイナスではないと教えてくれます。

サブタイトルの「おかえり」は、実はどんな意味を持つのか、観終わった後にわかるのですが、改めて「おかえり」と言える場所、言える相手との関係について、考えてみるのはいかがでしょうか?

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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ

2018年に公開された『ぼけますから、よろしくお願いします。』は、PrimeVideoでチェック

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