おうちで映画三昧:「イケオジ」作品のススメ ㉓ジェームズ・フランコ
オーバー40男優「イケオジ」のススメ㉓ジェームズ・フランコ。取り戻すべきは「信頼」の知性
■性的虐待の加害者に
ところが、2018年、フランコが設立した映画学校の女性生徒たちが、セクハラ被害を告発し、フランコを提訴。
当初フランコは、彼女たちの主張を否定していましたが、ついに2021年、約223万ドル(約2.5億円)の和解金を支払い、示談が成立したとされています。
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■『容疑者』は「信頼」を取り戻せるか
これをきっかけに、フランコはまさに「信頼」を失ったわけで、以降、以前のような活躍はしていません。
ですが、麻薬の売人を演じた『スモーキング・ハイ』(2008年)で、ゴールデングローブ賞主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)ノミネート、実在の俳優であり映画監督でもあるトミー・ウィゾーに扮した『ディザスター・アーティスト』(2017年)で、ゴールデングローブ賞主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門) 受賞など、「俳優」として実力があるのは事実。
その才能を見抜いたロバート・デ・ニーロが、自身が主演を務める『容疑者』(2002年)で、息子役にフランコを抜擢したのは有名な話です。
同作は、デ・ニーロ扮する主人公の刑事が、殺人事件の犯人を追う中、自分の息子が「容疑者」として浮かび上がってくるサスペンス。ラスト、車の窓ガラス越しに、「容疑者」の「息子」として、父親を見つめるフランコの表情は圧巻です。
皮肉にも、実際の「容疑者」になってしまったフランコが、かつて名を馳せた知性派俳優として、「信頼」を取り戻す日は来るのでしょうか?
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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ)- 1
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