『マトリックス』は女子のための映画? 1作目を改めて観てみた
12月17日公開の新作にあわせ、改めて『マトリックス』1作目を観たら、女子も惹かれる要素満載だった
■実は現代版女性像の先駆け
本作は、「バレットタイム」など、特殊な視覚効果をふんだんに使い、SF映画の最高傑作とも称される名作です。
そういう意味では、技術面が注目されがちですが、個人的に改めて1作目を観て思ったのは、実はかっこいい女性をメインにした先駆けの作品だったのでは? ということでした。
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■「母体」としての「マトリックス」
昨今の女性をメインに据えた映画の流れとして、「男性と肩を並べて、自分の夢を追いかける自主的な女性」が主流です。ひと昔前は、女性といえば男性ヒーローのアシスタント的なキャラクターが多かったのも事実。
ところが、本作のヒロイン、キャリー=アン・モス扮するトリニティーは、トーマス(ネオ)を導き、彼と同格の戦闘力を持つ頼もしい味方。こうした21世紀には主流となる「かっこいい女性」を登場させていたウォシャウスキー兄弟の先見の明は、さすがです。
それは、ウォシャウスキー兄弟が、後にウォシャウスキー姉妹となるのと関係している可能性もありますが、タイトルの「マトリックス(matrix)」が、本来持つ「母体」「基盤」の意味に、その思いが込められているような気もするのです。
結局、すべての生きとし生けるものは、「母」から生まれる。例え自分の生きる世界が、現実であろうと仮想であろうと、本当の自分を見つけるために人は戦うし、それは自分の手で選べる。
そうした単純かつ普遍的な人生賛歌を、特殊効果という斬新な方法で魅せた傑作だと思うのです。
■DVDで復習を!
11月17日には、『マトリックス トリロジー <4K ULTRA HD & デジタル・リマスター ブルーレイ>(9枚組)』が発売予定(21,780円・税込)!
『マトリックス レザレクションズ』鑑賞前に振り返ってみては?
(©1999, 2003 Village Roadshow Films (BVI) Limited. ©1999, 2003 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.)
★12月17日公開の『マトリックス レザレクションズ』ストーリー
もし世界がまだ仮想世界=マトリックスに支配されていたとしたら? ネオ(キアヌ・リーブス)は、最近自分の生きている世界の違和感に気付き始めていた。
やがて覚醒したネオは、マトリックスに囚われているトリニティーを救うため、何十億もの人類を救うため、マトリックスとの新たな戦いに身を投じていく。
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『マトリックス レザレクションズ』
原題:『THE MATRIX RESURRECTIONS』
監督:ラナ・ウォシャウスキー
出演:キアヌ・リーブス、キャリー=アン・モス、ジェイダ・ピンケット・スミス、ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世、プリヤンカ・チョープラー・ジョナス、ニール・パトリック・ハリス、ジェシカ・ヘンウィック、ジョナサン・グロフ、クリスティーナ・リッチ
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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ)- 1
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