おうちで映画三昧:「イケオジ」作品のススメ ⑫マット・デイモン
オーバー40男優「イケオジ」のススメ⑫マット・デイモン。職人気質が見せるリアリティ。
■実在の元カーレーサー
そのせいか、「寡黙で無骨」な役柄が多いようにも思えるデイモンですが、おすすめの出演作は、『フォードvsフェラーリ』(2019年)です。
1960年代のスポーツカー耐久レースをめぐって、自動車メーカー、フォードとフェラーリの攻防を描く本作。その中でデイモンは、実在のカーレーサー、キャロル・シェルビーを好演しています。
元レーサーのシェルビーは、心臓病で引退後、シェルビー・アメリカンを設立、カーデザイナーに転身していました。そんな中、腕利きドライバー、ケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)にほれ込み、やがてマイルズは、シェルビー・アメリカンのドライバーとなるのですが…?
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■才能ある者同士のリアル
シェルビーは、弁の立つキャラクターですが、職人気質という意味では、デイモンにぴったり。元カーレーサーのデザイナーとして、マイルズの才能を誰よりも熟知していたのでしょう。
脚色はあるといえど、才能ある者同士が抱える葛藤や友情を、実にリアルに演じているのは、デイモンと、こちらも名優イケオジ、クリスチャン・ベールの2人だからこそ。
ラスト、2人のつながりを象徴するアイテムとして、スパナが登場するのですが、その扱い方に、デイモンの職人気質の丁寧さが集約されているといってもいいでしょう。
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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ)- 1
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