おうちで映画三昧:「イケオジ」作品のススメ ⑨クリスチャン・ベール
オーバー40男優「イケオジ」のススメ⑨クリスチャン・ベール。子役出身の確かすぎる演技力
■「恐怖」と向き合った結果
本作は、タイトルの『バットマン ビギンズ』の通り、「バットマン」誕生のプロセスを描いていますが、ブルース・ウェインという一人の男性が、なぜ「こうもり男」になったのか。
それは、ブルースにとって、子どもの頃からの一番の「恐怖」が、「こうもり」だったから。
つまり本作は、だれもが自分の中にある「恐怖」との向き合い方を教えてくれるのです。
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■弱い自分を感じる夜に
後のバットマンになるブルース・ウェインを演じたクリスチャン・ベールは、歴代バットマンの中で、一番人間らしいといっても過言ではありません。
一見「スーパーヒーロー」は「恐怖」と無縁に思えますが、ベール版バットマンは、「恐怖」を糧にして、葛藤しながらも「スーパーヒーロー」へと成っていきます。
自分を責め、苦悩する悲しげな表情から、次第に自分の強さを取り戻していくクリスチャン・ベールの変化は実に繊細で、リアル。さすが13歳の時に、スティーヴン・スピルバーグ監督に見初められ、『太陽の帝国』(1987年)で主役を飾っただけあって、その見事な演技に共感してしまうはず。
アクション映画でありながら、哲学的要素を含んだ重厚なクリスチャン・ベール版『バットマン』は、自分の弱さを実感して眠れない夜に、寄り添ってくれるでしょう。
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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ)- 1
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