これから先のことを考えると、絶望しかないような気がする。そんな時、それは真実ではないと、そっと教えてくれるようなやさしい映画たちをご紹介しています。
今回は、2011年のフランス映画『最強のふたり』。実在する不自由な体の富豪と、その介護人をモデルに実写化した本作には、「ものの見方」を変えるヒントが隠されているかもしれません。
■『最強のふたり』とは?
フランス・パリを舞台に、首から下の感覚がない富豪フィリップ(フランソワ・クリュゼ)と、その介護人となったスラム街出身のドリス(オマール・シー)の交流を描くヒューマンドラマ。
フィリップのモデルとなったフィリップ・ポゾ・ディ・ボルゴは、実際に事故で頸髄損傷となり、介護人を務めたアブデル・ヤスミン・セローとのことや、自身のことについて書いた本を、2001年に発表しています。
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■アメリカでもリメイク
本作は、富豪の白人男性と、貧困層の黒人男性の、人種や身分を超えた友情ストーリーとして、フランスでは大ヒットを記録。
心温まるストーリー展開は、国を超えても観る者の胸を打ち、2019年には、舞台をパリからアメリカ・ニューヨークに移し、『THE UPSIDE/最強のふたり』としてリメイク版が公開されました。
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