■天才詐欺師が教える、人を魅了する方法
主人公のフランクを演じたレオナルド・ディカプリオは、実在の人物に扮する場合が何度かありますが、本作では少し違う雰囲気に。
観客が絶対喜ぶだろうと踏んだ、スピルバーグ監督ならではの演出と相まって、フランクはただの「天才詐欺師」として描かれていないように見えます。
つまり本作は、「1人の天才詐欺師の人生」ではなく、「1人の天才詐欺師が教える、人を魅了する方法」を描いているように、ドラマティックでありながらも、ほろりとさせるヒューマンドラマでもあるといえるでしょう。
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■人生は、何度でもやり直せる
そこには、トム・ハンクス演じるカールの存在が大きいともいえます。
カールには、詐欺師であるフランクを捕まえる使命がありますが、最初は敵対関係だった2人が、次第に同志のような、親子のような、不思議な絆で結ばれた関係になっていきます。
そして、逮捕されたフランクが、カールと共にFBIで働きはじめるラストシーンは圧巻。どこまでも逃げていたフランクが、ついに捕まって「犯罪者」となったわけですが、そこからまた、新たな人生が開けていく明るさに、思わず拍手したくなること間違いなし。自分の才能を素直に生かせば、人生は何度でもやり直しがきくのだと教えてくれるでしょう。
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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ)- 1
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