おうちで映画三昧のススメ:『アバウト・タイム~愛おしい時間について』

もし時間を取り戻せるとしたら? 映画『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』から考える


■「いまこの瞬間」を見落とす私たち

『アバウト・タイム~愛おしい時間について』
(引用:IMDb.com, Inc)

本作では、ティムが忙しく過ごしたある1日を、もう一度同じ日にさかのぼって、やり直すシーンが登場します。

この場面のカメラワークは秀逸すぎて、思わずうなってしまうはず。1回目の1日と、2回目の1日、それぞれのティムの過ごし方の違いが、非常によくわかる見せ方をしているのです。

それを追っていると、私たちは、いかに自分のことや、目の前のことだけに夢中で、「いまこの瞬間」を見落としているのかがわかるでしょう。



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■やさしい「時間」の使い方

『アバウト・タイム~愛おしい時間について』
(引用:IMDb.com, Inc)

つまり私たちは、いつも「余裕」がないのです。例えば朝、通勤途中のコンビニで、お昼ご飯用のサンドイッチを買う時。頭の中は、午前中の会議のことでいっぱいで、「ありがとうございました」と言ってくれた店員さんの顔は、どうだったか思い出せない。

そうして仕事に、恋に、人生にあせって、確かにあった素敵なものを、置き去りにしていたことに気づくのです。

時間を操れるティムは、それに気づいて、何度もやり直しを試みますが、私たちにはそれができません。

ですが、例え時間を巻き戻さなくても、「いまこの瞬間」を意識することはできます。変えられないと思っている過去は、「いまこの瞬間」を基準にすれば、意識の上では変えられます。

黒歴史だと思っていたピンチは、「いまこの瞬間」から見たら、チャンスだった。不安な未来は、「いまこの瞬間」から舵取りを変えれば、違う方向へ行ける。

巨匠リチャード・カーティスが、最後の監督作品としてメガホンを取った本作は、そんなやさしい「時間」の使い方を教えてくれるのです。

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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ

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