パク・ボゴムをコン・ユが守る! 『SEOBOK/ソボク』に見る「命」とは
コン・ユとパク・ボゴム共演の韓国SF映画『SEOBOK/ソボク』から、人類のテーマ「生」と「死」を考える
■対照的な「生」と「死」を体現する2人
メガホンを取ったイ・ヨンジュ監督は、「両極端な状況に置かれた2人の男が、険しい旅路で人間の宿命ともいえる死の恐怖を克服し、人生と向き合う過程を描きたかった」と語っています。
「死」に近づいているギホンと、永遠の「生」そのものであるソボク。明らかに正反対の状況にいる2人ですが、「死」を間近に控えたギホンが、「生」を保ち続けるギホンを守るという行為は、ギホンの自分の命に対する渇望であり、浄化につながっているようにも見えます。
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■「恐怖」と向き合った果てには?
私たち人間は、すべてが平等にいつか「死」を迎えます。「死」が「恐怖」とされるのは、だれも経験したことがないから。知らないものに対して恐怖を抱くのは、人類の常です。
その「恐怖」から逃れられないのであれば、それと向き合うしかほかに道はありません。そして「恐怖」と向き合った時、生まれるのはおそらく、「救い」なのでしょう。
本作の中で、激化する襲撃から逃げる2人は、ある意味、向かい合わなければならない「恐怖」から逃げているともいえるでしょう。それでも最後に向き合った時、訪れる結末ははたして、「救い」なのか、続く「恐怖」なのか。改めて「命」について考えさせられる重厚な作品に仕上がっています。
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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ)- 1
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