成田凌の健気さが炸裂! 映画『窮鼠はチーズの夢を見る』を観た結果
祝・日本アカデミー賞優秀助演男優賞受賞! 成田凌が大倉忠義に迫るラブストーリーが尊すぎる
■大倉忠義演じる「流され侍」
さて、原作コミックでは、今ヶ瀬から「流され侍」と称される大伴。ですが、大倉さんが演じると、その優柔不断さはどこへやら、「かっこよすぎてモテるから浮気は仕方ない」とつい納得してしまう、硬派な最強モテ男子と化すのがニクいところです。
そう見える最大の要因は、大倉さんの大伴が、めったに笑顔を見せないこと。原作の大伴は、かなりコミカルな部分も多く、「浮気しちゃったー! だって断れなかったもん!」的な雰囲気が漂いますが、大倉さん版の大伴は、静かに淡々と浮気をくり返します。
そして唯一といっていいほど、破顔を見せるのは、今ヶ瀬とじゃれているシーンのみ。それを考えると、大倉さん版大伴の心情がどう変化していったのかが、なんとなくわかるような気がします。
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■成田凌の健気さが尊すぎる
そんな大倉さんの大伴に、一途な恋心を寄せる成田さん扮する今ヶ瀬は、こちらもまた原作と比べて、淡々としています。
原作の今ヶ瀬は、自身を「粘着質な押しかけゲイ」と称していますが、それは粘着質というより、大伴が好きすぎて、ついそんな態度になってしまう印象のキャラクター。つまりそれほど一途だといっていいでしょう。
一方の成田さん版今ヶ瀬は、まず声を荒げることはありません。原作版の今ヶ瀬が、激情して大伴に叫ぶ場面はよく登場しますが、成田さん版今ヶ瀬は、静かに大伴に迫りつつ、肝心なこともさらっと口にします。そのため、本当は大伴を責めたいのに、できない苦しさが伝わり、成田さん版今ヶ瀬は、健気さが浮き彫りになるのです。
そして映画版は、原作とは違うエンディングを迎えます。ですが、成田さん版今ヶ瀬の健気さによって、その後の展開に含みを持たせた印象を与え、思わずうなってしまうこと間違いなし。匠たちの技が終結した重厚な作品に仕上がっています。
と、ここまで書いていたら吉報が!
本作は3月3日にBlue-ray&DVDが発売になりますが、その豪華版に収録される特典映像の一部が公開になりました。公開記念舞台挨拶や、未公開シーンなどが収録されたファン垂涎の94分にもおよぶ映像です。この美しい世界に浸ってみてはいかがでしょうか?
■映画『窮鼠はチーズの夢を見る』Blu-ray&DVD
発売日:2021年3月3日
豪華版Blu-ray:Blu-ray+DVD 6,500円(税別)
豪華版DVD:DVD2枚組 5,800円(税別)
通常版DVD:3,800円(税別)
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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ)- 1
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