お笑いコンビ・キングコングの西野亮廣さんが手がけた絵本『えんとつ町のプペル』。その緻密なタッチをアニメーション化し、窪田正孝さん、芦田愛菜さんらが声を吹き込んだ『映画 えんとつ町のプペル』が、12月25日から公開されます。
奇しくもコロナ禍で、世界情勢が一変した今年2020年に公開されることになった本作。製作総指揮・脚本・原作を務める西野さんは、「世界中が求めているメッセージだと思います」と語ります。そんな同作に込められた希望のメッセージとは?
■絵本作家・西野亮廣の軌跡
見事なボケをかます梶原さんと、キレのあるツッコミをする西野さんの漫才は、お2人がNSC(吉本総合芸能学院)在学中から評価が高く、第30回NHK上方漫才コンテスト最優秀賞を受賞するなど、その実力はお墨付きです。
そして、2001年からフジテレビ系で放送されたバラエティ番組『はねるのトびら』(フジテレビ系)に、レギュラー出演して大ブレイク。お笑いタレントとして多忙を極めるなか、西野さんはタモリさんから「絵を描け」とアドバイスされたといいます。
それまで、まったく絵に興味のなかった西野さんですが、持ち前のチャレンジ精神から、独学で絵を学びはじめ、やがて絵本作家を目指すようになります。
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■西野流「絵本作家」の新しいスタイル
絵本作家といえば、出版社から絵本を描いて出版し、絵本は書店で売る、というのが従来のイメージでしょう。ところが西野さんは、その概念を覆す、新しい絵本作家としてのスタイルを確立するのです。
例えば、原画を無料で貸し出し、誰もが原画展を開ける流れを作り、その原画展で本を売る仕組みを作ったとか。すると、「5,000部売れればヒット」とされる絵本の売り上げは、その数を超える売り上げになったそうです。
そんな西野さんが手がけた絵本『えんとつ町のプペル』も、西野さん流の斬新なスタイルで製作された1品。西野さんがプロデューサーを務め、イラスト、デザインなどを33名が分業体制で作り上げたものです。4年の歳月をかけてできあがった同作は、2016年10月に幻冬舎から発行。累計45万部を超える大ヒット作となりました。