嫌いになるのは悪いことなの? 親を受け入れられない子供の本音
親のことが好きになれない子どもも、少なくありません。子どもの本音を、fumumu取材班が聞いてきました。
「親が嫌い」と言う人に対して、あなたならどんな言葉をかけますか?
「そんなの親不孝だ」「親のほうは大切に思っているよ」と、言うのは簡単かもしれません。ただ、どうしても親のことを受け入れられずに、苦しんでいる子どもがいることは確かです。
今回は、親に対してのいつもは言えない本音を、fumumu取材班が聞いてきました。
①お金の無心ばかり
「私の親は『お金がない』が口癖で、誕生日やクリスマスにプレゼントをもらったことなんて、記憶上では一度もありません。私が高校生でアルバイトを始めてからは、お金の無心が始まりました。
渡しても渡してもキリがないし、自分がほしいものなんてまったく買えませんでした。社会人になって親と離れてからは、一度も交流していません。
友達に『親も寂しかったんじゃない~?』と的外れなことを言われたこともあったので、親と会っていないことはオープンにしないようにしてます。親から大事にされた子どもばかりじゃないことは、理解してほしいです」(20代・女性)
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②否定されたことしかない
「小さなころから親から否定ばかりされて、褒めてもらった記憶は皆無。自分が駄目な人間だと、子どものころから教え込まれてきた気がします。
親と一緒にいることで、本当に自分が駄目になると気付けたきっかけは、当時の恋人でした。
私は親から離れることができたけど、同じような環境で親と一緒にいるしかない人は、たくさんいると思います。人として親は嫌いだけど、それを言うと親不孝と言われるので、本音は言えません」(20代・女性)
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③「よかれと思って」が的外れ
「昔はただの親バカだと思っていたけど、大人になるにつれてそれが過干渉だと知りました。私のやることすべてに口を出して、決定権を渡してくれないんです。
『よかれと思って』『〇〇ちゃんのためだから』が、母親の口癖でした。そこに私の意志は含まれていないんですよね。
絶縁する気力もないので定期的に連絡は取っていますが、本音は早く縁を切りたいです。親が好きな子どもだけだと思っている人には、この気持ちは分からないかもしれないですね」(20代・女性)
家庭には、外からは見えない問題があることも往々にしてあります。耐えられない問題のせいで親を嫌いになる人のことを、責める権利は誰にもないのではないでしょうか。
自分の価値観だけで相手を決めつけないように、家庭それぞれに事情があると意識していきたいですね。
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(文/fumumu編集部・nana)