小学2年生で習う「強」。送り仮名が「ち」の場合は「強ち」となりますが、なんと読むか分かりますか?
■「強ち」って何と読む?
fumumu編集部が全国の10代~60代の男女800名を対象に「強ち」の読みかたに関する意識調査を行なったところ、「すなわち」と読むと答えた人が全体で25.3%。続いて、「きょうち」と読むと思うと回答した人が3.2%でした。
ちなみに、「すなわち」を漢字で書くと「即ち」「則ち」「乃ち」などがあり、接続詞としては「すぐに。たちまち」「もう。すでに」といった意味で使われます。
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■正しくは「あながち」
なお、「強ち」の正しい読みかたは「あながち」。編集部の調査では、全体で71.3%の人が正しい読みかたを回答していました。
ちなみに、送り仮名が「か」の場合は、「強か(したたか)」と読みます。
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■「強ち」の意味は…
「強ち」の意味について、デジタル大辞泉(小学館)で調べてみると、以下のように記載されています。
★「副詞」(あとに打消しの語を伴う)
①断定しきれない気持ちを表す。必ずしも。一概に。
例:強ち(に)うそとは言いきれない
②強い否定の意を表す。決して。
例:範頼、義経が申し状、強ち御許容あるべからず(平家物語)
「強ち」という言葉は、基本的に単体で使われることはなく、「なし」のような打ち消しの言葉と一緒に使われるのが一般的。また、①の場合では、強い否定の感情ではなく、曖昧な感情を対象に抱いていることが多く、「必ずしも」や「一概に」と同じように使用されます。
かつては、「強引なさま」「無理やりな様子」を指し示すときに用いられてきた言葉ですが、現在ではその意味は薄れてきているようです。
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■「強ち」の語源は…
また、「強ち」の語源は、「あな(己:自分のこと)」であり、この言葉が変化して生まれました。
「がち」は「勝ち」を意味する言葉で、自分勝手でわがままな様子を表す表現から「強ち」という言葉が生まれたと言われています。
知らなかった人は、意味をよく理解して正しい使いかたができるよう、これを機に覚えておきましょう!
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■執筆者プロフィール
丸井ねこ:お笑い好きな大阪出身のアラサー女性ライター。
おいしいものに目がなくグルメ記事をよく書いています。YouTubeでレシピ検索をするのが日課。趣味のカメラでご飯の写真を撮るのも好きです。
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(文/fumumu編集部・丸井 ねこ)