激務の彼とやっと会えたのに、溜まっていたストレスが爆発 怒りを紙に書いて投げつけると…
マッチングアプリにどハマり中のモノマネ芸人・小出真保が、アプ活で出会った人とのアレコレを吐き出します。
リアルな体験談や心境をポップに時にダークに伝えていく『全力！ 女芸人小出真保の婚活ダイアリー』。
すべては結婚するため、そんな気持ちで彼に合わせてきました。食事の内容、部屋のルール、全て合わせてがんばってきましたが…どうやら相当たまっていたようです。こんなにも我慢していたなんて。自分のことなのに、気づいていませんでした。
■イヤな予感
えびおくんの平日は深夜まで仕事なため、いっさい会えなくなり、会うなら土日。その土日も勉強をしたいと言われている、それが彼のルーティーン。日々はあっという間に過ぎますが彼氏に会えないとなると非常に長く感じます。やっと2週間待ってのデート日。いつもうちに来てくれて悪いからと、私の家に来ることになっていましたが…前日からLINEが既読になりません。「明日、何時にする？」と私が送ったまま。前にもこんなことがありました、一度だけではありません、またか…。という気持ちと、今回は嫌な予感がしていました。自分自身に。そろそろ私はおかしくなる気がする…。
電話をしたいところですが、毎日寝不足だということを知っているのでできません。お昼くらいまで待ってみようと思いました。こういうときに彼のことばかりではなく別のことをしてゆったり過ごしている女性がきっと魅力的なのはわかっています。けれど、できません。できないどころか、どうして、私ばかり合わせているんだろう…という気持ちでした。
正午を回ったところで、やっと返信がありました。その内容にテンションがだだ下がり。焦りながら、今すぐ行くね！ という返信がほしかったのに、まさかの「今から洗濯してもいい？」というLINEでした。洗濯なんて前日にしておいてよ、あなたの洗濯機、乾燥機能ついてるいいやつなんだからさ！ そう思っても我慢。わかった、いいよ。と言ったところで、私はさらに不機嫌になります。
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■手にはパソコン
LINEが返ってきてから3時間経っている、これ、寝てるな。そう思った瞬間に「ごめん、寝ちゃってた」とLINEが。この時点で午後4時。せっかく会えるデートの日。大切な時間がもう半分もなくなっています。今から行くと言ってくれましたが、身だしなみに時間がかかるのを知ってるので、会えるのは5時半過ぎると予測。そして予測通りの時間にやっと彼は来ました。
ここまで私のスケジュールといえば「彼を待っていただけ」こんなんで大丈夫なのでしょうか。やっぱり、まったく大丈夫ではありませんでした。
到着して、謝っていましたが、私に元気がありませんでした。仕事が忙しいのはわかってる、でも、あまりにも何回もこういうことが起こりすぎじゃないか…。そんなことよりすぐにくっついてラブラブな時間を過ごしたいとは思いますが、ふてくされてしまいます。それに、えびおくん、なんだか荷物が多い。その荷物の中身は、パソコン。「ちょっと仕事させてもらうね」。嘘でしょ…今日久しぶりに会えたのに。さらに嫌なムードになり、お互い黙り込んでいます…空気を変えないと。私は、Wi-Fiのあるカフェでも行く？ と提案すると、えびおくんは賛成し、私たちは外に出ました。
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■爆発、数時間前
「このカフェにしよう」近所にあることも知らなかったカフェをえびおくんは提案してきました。パソコンで仕事をする人たちが通っているオシャレなカフェなのですが、高すぎる…。1時間2500円？ 私は仕事しないのに2500円も払うの？ 高いから他のところにしようと言うと「あぁ、もったいないな」と、えびおくん。は？ なにが？
「またそうやって新しいことに触れない、何かがあるかもしれないのに」。カチン。頭から聞こえました。なんだそれ。ここに入ることもネタになるってアドバイス？ たしかにそういう場合もあるけれど、今は違くないか？ すごくイラつきましたがここは抑えて、お金があるときに行くよとごまかし、普通の喫茶店にしました。
喫茶店に入ると、えびおくんは何も言わずに無口でパソコンを開き仕事を始めました。楽しくないなぁ。付き合いたての頃は、えびおくんがパソコンの音を鳴らしながら仕事してる姿をキュンキュンして見てましたが、今は会社ごと恨みそうです。こんなに忙しいってブラック企業確定でしょ。私は今、なにをしたらいい？ ネタ帳を一応持ってきてはいましたが、今、ネタなんて書けるわけないし、書く気もない。昔から好きな本田圭佑さんの動画を見ることにしました。
しばらくすると、えびおくんがなにか動いています。はい？ なに…？ 私のスマホを覗き込んでケイスケホンダの真似をしていました。仲良くしたかったのか、私がケイスケホンダを見ているから気になるのか、かまってほしいのか。その時、私は「はぁ、あいかわらず面白くないし」と思ってしまいました。こういうときにチャンスはあったのです。すぐラブラブになれるチャンスが。なのに、冷たくしてしまいました。なんだか彼のやることに、微笑ましい気持ちで見てあげられなくなっていました。
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