『クローズアップ現代』の内容に… 改めてメディアに対する厳しい声「何を感じてますか?」「共犯」

視聴者から、報道しなかったメディアに対して「今もトラウマに苦しむ被害者の声をきいて 何を感じてますか?」との声も。

NHK

17日、NHK『クローズアップ現代』では、ジャニー喜多川氏の性加害問題を放送。今もなお、深く取り上げることのないメディアに対する厳しい声が相次いでいます。



■性被害受け1万円「売春みたいだなと」

NHKは同番組の予定を変更し「“誰も助けてくれなかった”  告白・ジャニーズと性加害問題」と題して、世間を賑わせているジャニー喜多川氏の性加害問題を放送。冒頭でキャスターの桑子真帆さんは「海外メディアによる報道がきっかけで波紋が広がっていること、私たちは重く受け止めています」と語りました。

そして、VTRでは文春の取材を受けている二本樹 顕理(にほんぎ あきまさ)さん、その他2名の元Jr.の男性も取材に応じています。二本樹さんは、1990年代後半ではジャニーズJr.として活動していますが、入所から3カ月ほど経過した際、ジャニー喜多川氏から高級ホテルに宿泊するよう命じられたことから、性被害に発展。

当時、性経験もなかった二本樹さんは「体が硬直してしまった」と寝るふりをすることしかできなかったことを回想。「自分の体に何が起こっているかは理解できるけど、心が追いつかなかった」と、心と体がバラバラになった感覚に陥ったといいます。その後1万円を渡されたことには「お金で買い取られたというか…売春みたいだなと思った」と当時の心境を語りました。



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■ジャニー喜多川氏と同世代の男性に恐怖感

その後も“合宿所”といわれるジャニー喜多川氏の自宅に何度も誘われ10~15回ほど性被害に遭ったことを明かし、「夢を追いかけたくて入所したのに、こういう形でしか認めてもらえない。すごくショックだった」「そういう世界に身をおいている自分も嫌になった」と2年ほどで事務所を退所。

その後もトラウマは残り、当時のジャニー喜多川氏と同世代の男性を見ると「妙な恐怖感が湧いて普通に接することが出来ない」と拒絶反応が出るように。

さらに「食事中にフラッシュバックした時があって、吐きそうになった」と明かし、どれほど自身に衝撃的な事件だったかがうかがえます。

これまで声をあげなかった理由として、1980年代から告発していた人がいたにも関わらず一切触れられないこともあり「仮に声をあげたとしても、どこにも届かない、無駄な努力にしかならなくて消されてしまうのではないか」との思いがあったと語りました。



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■当時の弁護士「報道機関として怠慢じゃないですか?」

1999年11月~12月にかけて『週刊文春』が報道したジャニー喜多川氏の性加害の記事。ジャニーズ事務所は名誉毀損訴訟を提起するも「真実である」と認められていますが、NHK・民法は報じることがありませんでした。

取材に応じた、当時、週刊文春側の代理人だった弁護士は「報道すべきものは報道している、という自負があればそれはきっちりすべきだった」「報道機関として怠慢じゃないですか? と思った」と当時の心境を吐露しました。

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