「幸せのあまり、妹と泣きました」 同性婚を認めたNZ、約10年間で起きた変化

「同性婚法制化」を巡り、ある投稿が話題に。また自国の成立を見届けたNZ人女性にお話を伺いました。

同性婚
(妹とパートナー、結婚式にて)

「同性婚法制化」を巡り、元首相秘書官の差別的な発言や、岸田文雄首相の「社会が変わってしまう」という趣旨の発言が波紋を広げています。

このほどツイッターでは、約10年前に同性婚を法律で認めたニュージーランドにおける演説が大きな話題に。

編集部では、成立によってどのような変化があったか、現地のかたにお話を伺いました。

【ツイッター】元国会議員、モーリス・ウィリアムソン氏の演説



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■「世界中で賞賛されたスピーチ」

話題になっているのは、ツイッターユーザーのブルドッグさんによる約6年前のツイート。

ブルドッグさんは、約10年前にニュージーランドで同性婚が認められた当時、元国会議員であるモーリス・ウィリアムソン氏が行なった演説を紹介。

「この法案で我々がやろうとしていることは『愛し合う2人に結婚という手段を認める』。それだけです」「この法案は当事者からすれば素晴らしいもの。我々からすれば、昨日と同じ日が続くだけ」など、ときにユーモアを交えながら反対派の人らに伝えたウィリアムソン氏の言葉には、大きな拍手が巻き起こりました。

ブルドッグさんが「当時も世界中で賞賛されたスピーチ。知らない若い人に向けて」と発信したこの投稿は、40万件以上のいいね、20万件以上リツイートされ「素晴らしいスピーチ、ありがとうございます」「刺さりました」と多くのコメントが寄せられています。



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■NZ人女性に取材

約10年前にアジア・太平洋の国として初めて、同性婚を法律で認めたニュージーランド成立が実際にどのような影響をもたらしたのでしょうか。

今回お話を伺ったのは、ニュージーランド人のMikaさん。妹が同性愛者だった彼女は、成立によって大きな変化を目の当たりにしたひとりです。

――法案が成立した日のことを覚えていますか?

Mika:現地でもとても有名ですし、とてもよく覚えています。全世界がこの成立を見届けていました。政治家でさえ共にハグしていたのを覚えています。この演説は素晴らしいと思います。私も大好きで、とても幸せでした。


――当時、この問題についてどう感じていましたか? 反対する人は周りにいましたか?

Mika:同性愛者の妹を持つ私にとって、この問題は他人事ではなかった。当時、同性愛者や同性同士の結婚について「社会が変わる」といった内容含め、周囲が反対することにとても憤りを感じていました。

そのほとんどは考えかたが古かったり、宗教的な要因から反対していたと思います。でも多くは、同性愛者の結婚に肯定的だったと思います。



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■「唯一、変わったことは…」

同性婚
(妹とパートナー、結婚式にて)

――成立後、身近に変化や影響はありましたか?

Mika:同性婚が認められた後、私の妹はすぐに結婚しました。それから今もずっと幸せに過ごしています。

変わることにリスクなんてない。なにも悪いことは起きません。変化は、良いことのみ。国が彼らを支援するようになったため、同性愛者はより安全・安心に過ごせるようになりました。

また、今まで同性愛者に失礼な言動をしていた人たちも、そのような振る舞いをすることは難しくなりました。

同性婚が認められて、幸せのあまり妹と泣きました。私の母は娘をやっと結婚させることができ、とても喜んでいました。妹の結婚式はとても素晴らしかった。ウェディング姿の彼女はとても美しかったし、幸せそうでした。私は妹のブライズメイドをすることができてとても幸せでした。



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■日本でも約4割が「同性婚に賛成」

ちなみにこの件に関して、fumumu編集部が全国の10代~60代の男女1,000名を対象に意識調査を行なったところ、全体で46.7%の人が「同性婚に賛成」と回答。

同性婚に賛成する人の割合

「よく分からない」と回答した人が35.9%、「あまりいいイメージがない」と回答した人が17.4%という結果となりました。

世論を巻き起こす同問題。あなたはどのように受け止めますか?

続きを読む ■元国会議員、モーリス・ウィリアムソン氏の演説

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