子供への虐待による悲しい事件は後を絶たず、社会的な問題になっています。テレビやウェブでよく痛ましい内容を目にすることもあるでしょう。
主に家の中で虐待は行なわれるため、なかなか表沙汰にならないのが厄介な部分です。
■多くの人が一度は手を上げられている
fumumu編集部では、全国20〜60代の男女1,357名に、親からの暴力について調査を実施。
「親から手を上げられたことがない」と答えた人は、全体で29.1%でした。残りの7割の人たちは、なんらかの理由で叩かれるなどの行為をされているようです。
「反抗期真っ盛りのときに、あまりに遊びまくっていたので優しい母が本気で怒って頬を叩きました。今考えるとくそ生意気だったし、怒るのも仕方なかったと思っています」(30代・女性)
「うちの父は、頭にくるとすぐ手が出る性格。女の子なんてことは関係なく叩かれ、嫌な思い出しかありません。今でもすぐに怒るから、親子の仲もあまりいいとはいえない状況ですね」(20代・女性)
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■現代は余裕がないから虐待に走るのかも…
性別・年代別で、手を挙げられたことがないと回答したのが最も低い世代は男女ともに40代。それよりも若い世代では、少し増えています。
昔のしつけは、暴力が当たり前だったとの意見もあります。
「自分が親になってつい腹が立って手を上げてしまったときに、母に叩かれたときのことを思い出しました。きっと母も、子育てに悩んでいたんだろうなと思って…。
そこから母に悩みを相談するようにすると、子供に当たることはなくなりましたね」(30代・女性)
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■毒親から育てられた子供は…
しょっちゅう手を上げる親は、毒親として子供を悩ませる存在になります。
「日常的に暴力を振るう親の大半は、毒親でしょう。本人自身のメンタルに問題があることが多いと思います。怒りをコントロールする術を身につけていませんし、子供もメンタルが安定しなくなるだろうし、まさに悪循環ですね」(20代・女性)
暴力を受けて育った女性は、自分が親になることを不安に感じていたようです。
「虐待は連鎖するって言われているので、自分が子供を持つのは不安でした。ただ一方で『あんな親みたいにはなりたくない』って気持ちもあり、子供ができたら反面教師にしようと思っていました。
夫が心の広い人なので、私のすべてを受け入れてくれたことが大きいですね。気持ちも安定して、自分の子供にも素直に愛情を注げています。夫には、感謝しかありません」(30代・女性)
虐待する親は、自分も親から暴力を振るわれて育ったケースが多いのも大きな闇を抱えるところです。自分を受け入れてもらえる経験が人間を成長させます。それが子育てにも、いい影響を及ぼすようです。
最初に信じるはずの親からひどい仕打ちをされるのは、とてもつらいこと。もう悲しいニュースは、聞きたくないものです。
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(文/fumumu編集部・ニャック)