東出昌大、主演男優賞受賞で想い溢れ…  「心から魂が震えました」

「第33回日本映画批評家大賞」主演男優賞を東出昌大さんが受賞。「演技」「俳優」について、熱く語りました。

東出昌大

21日、都内で行われた「第33回日本映画批評家大賞」に、俳優の東出昌大さんが登壇。受賞の喜びを語りました。



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■想いが溢れて…

東出昌大

「日本映画批評家大賞」は、年間一定数以上の映画を見ている映画批評家たちの目だけで選んだ、映画人による、映画人のための映画賞。

映画『Winny』で主演男優賞を受賞した東出さんは、「ちょっとマイク上げます」と言いつつ、満面の笑みで挨拶を開始します。

「ずっと”演じる”とか”お芝居”とかってなんだろうって考え続けて…。何が映画にとって必要なんだろうと思うと、地味な準備なんです。セリフを覚える、今回の役だったら(モデルの)金子さんの裁判記録を読む、体型を変える。たくさん映画や演劇を見たり、先輩方の話をメモったり、本を読んだりし続けてきたんですが、『これさえやればいい芝居ができる』って方程式がなくて。

準備以外に頼れるものは”根拠のない自信”しかなくて、でも根拠のない自信が行き過ぎると過信になる。日々根拠のない自信を持ちながら、今後も準備を怠らずに、いい映画の現場に戻って来れたらと思います」と熱く語りました。



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■「人のためになる仕事があるんだ!」

東出昌大

さらに「今回は(自身の役のモデルの)金子勇さん…夭折した天才プログラマーさんの周りに、生前いたご遺族や弁護団の方々がこの映画の完成を喜んでくださって。『金子さんの人生が報われた』って舞台挨拶の初日に言ってくださって。うわ、こんな直接的に人のためになる仕事ってあるんだ! って。その時に役者やっててよかったと心から魂が震えました。本当にいい作品と出会えました」と、感謝を述べました。



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■2人が戦っている感覚

磯村勇斗

同じく助演男優賞を受賞した磯村勇斗さんは、実際の障害者殺傷事件をモチーフにした小説を映画化した『月』で、物語の最後で凶行に及ぶ男・さとくんを演じています。

モデルは殺人犯であり、死刑囚。そんな作品での受賞に、「作品の内容もそうですし、演じた役も考えると…非常にありがたき賞をどう受け取ったらいいのか、悩んでいる自分もいたり。役者としては非常に嬉しい賞をいただいて…2人が戦っている感覚です。それくらい難しい役、作品に出会えたことに感謝しています」と挨拶。

「映画作りは面白いところもあるんですが、ときに鋭く冷たい部分も持っていたりして。そういうのを心で感じていくと、映画、映像作りの現場は楽しいな、やめられないなと感じています」と笑顔を浮かべます。



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■人生で初めての受賞

新垣結衣

また、助演⼥優賞を受賞した新垣結衣さんは、磯村さんも出演した『正欲』での受賞。「映画の助演女優賞をいただくのは、人生で初めてです。とても嬉しいです」と微笑みます。

「この作品は私にとっても、とても大事なことをたくさん教えてくれた作品。素晴らしい賞をいただけるのは嬉しく思います。こういったご縁に恵まれるように、これからも自分なりに頑張っていきたいなと思います」と宣言しました。

「第33回日本映画批評家大賞」では、他に筒井真理子さん(『波紋』主演⼥優賞)、木野花さん(『バカ塗りの娘』ゴールデン・グローリー賞)、小林薫さん(『バカ塗りの娘』ダイヤモンド大賞)らが受賞しました。

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(取材・文/fumumu編集部・たつきあつこ

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