「別れたい」彼に言われ必死に修復しようと試みるなか、彼のある姿を見て胸が打ち砕かれる…

マッチングアプリにどハマり中のモノマネ芸人・小出真保が、アプ活で出会った人とのアレコレを吐き出します。

婚活ダイアリー アイキャチ

リアルな体験談や心境をポップに時にダークに伝えていく『全力! 女芸人小出真保の婚活ダイアリー』。

私は今までの我慢が爆発し怒りを彼にぶつけるとついに「別れたほうがいいんじゃない? というか…別れたい」と言われてしまいました。

受け入れられない私は、スッピン、パジャマで彼を追いかけました。なんとか彼の部屋に入ることに成功したものの、どうやら別れることは決定してしまったみたいで、どうにもなりません。それに、彼のある姿を見てもっと別れたくなくなってしまいました…。

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■自分責め

ねぇ。ねぇってば! どんなに話しかけてもえびおくんは無視。うんともすんとも言いません、パソコンだけを見て何か打ち込んでいます。仕事がまだあると言っていたけれど、この状況でよくできるなぁ。「ねぇ、話し合おう」そう言うと、首だけ横に振るえびおくん。今日は一旦退散した方がいいか? たぶんそれが正解なのですが、絶対にその日のうちに別れを阻止すると決めているため、引かない私。いっぽう、えびおくんも引かないのは同じで話し合う気はない様子。

昨日、爆発したのがいけなかったのか。そう思うと、どんどん自分責めが始まります。なんで我慢できなかったのか、せめて爆発はせずに静かに思っていることを言えばよかったんだ、いつも感情的になってしまう。本気で嫌われた…? 絶望を感じてきました。私、スッピンでパジャマで追いかけてきたんだっけ。情けなくなってくる。自分に呆れてくる。

さすがに疲れてきて静かにしていると、えびおくんも気になってきたのか、チラチラと私を見ています。見るだけじゃなくて、ごめんねって言ってほしい。早く抱きあって仲直りしたいのに。なぜこの人はなにも言ってこないんだろう。今までの彼氏は喧嘩してもすぐ仲直りできたのに。一体なにを考えているんだろう、本当にあのヒステリックブチギレだけで別れる? いやいや、1回だけならそんなことにはならない。絶対にまだ私のこと好きなはずだもん、私たち好き同士だもん。と、なぜか前向きでした。

ただ、いくら前向きでも、現実ではえびおくんは私を無視。パソコンに向かって仕事だけしています。ここまでか…。真顔のえびおくんを見ながら悲しみが襲ってきました。


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■他の人に取られたくない

マッチングアプリを必死にやって、毎日デートし1日に5人も会う日もあって、やっと見つけた彼氏。まさかマッチングアプリで本命に出会えると思っていなかったから「ついに結婚できる!」って、天にも昇る気持ちだった。それなのに…。

待てよ、結婚? えびおくん、もしかして、本当は結婚自体がしたくないとか? 細かい性格だし生活のルールが徹底しているし。仮に結婚したいとして、私と別れて誰と結婚するのよ? そう思って、黙っていた私はつい聞いてしまいました。「えびおくん、結婚願望あるの?」。すると「うん」と即答。明るい声でした。というか、やっとしゃべった。会話してくれてる。私は「へぇ、誰と?」と質問。「いや、誰とって…」と言って、えびおくんは少し笑いました。

あぁ、そうだよな、私じゃないってことなんだよなぁ。我慢し続けてブチギレたのは事実だけど、それでも、えびおくんのこのたまに見せる優しい笑顔、大好きだったなぁ。それに、彼は本当に真面目でよく働くし、嘘がつけない信頼できる人で、奥さんになる人は幸せだなぁ。浮気する男性がたくさんいる世の中でえびおくんは100パーセントとは言わなくてもそういう心配はあまりなくて、とにかく誠実で…。そんなふうに思うと、涙が出てきました。この人の横で笑っている花嫁は私じゃないんだなって。

涙が止まりません。ただただ悲しい。「えびおくんと結婚する人はしあわせだね」私は泣きながら言いました。「え、なんで? そうかな」と、静かなえびおくん。あぁ、やだなぁ。素直にそう思いました。本当にやだ。他の人に取られたくない。「えびおくんが他の人と結婚するのはやだ」。泣きながら、そう言ってしまいました。今更だと思います。ですが、横に立っている可愛らしい花嫁が本当にやだ。

すると、えびおくんが笑い出しました。「もう、ほんとにやだ、このひと」と、言いながらすごく笑っていました。なんで笑ってるの? さっぱりわかりませんでした。彼も情緒不安定? 今でもこの笑いはよくわからないのですが、振り回しすぎだぞ、ということなのかなと今、なんとなく思います。


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■もっと良い人いる

「もう今日は帰って、まほちゃんクマすごい、もう休みな」。こんなときも私を気遣うえびおくん。そっちが振ったんだから、あまり優しくしないでほしい。「ねぇ、帰って」また言われました。やっぱり今日は修復は無理そう。仕方ない、帰ろう。最後に伝えたいことは? なんだ? 呼吸と整えてゆっくり言い出しました。

「私にはもう出会えないかもしれないから」。そう、またマッチングアプリをあんなに必死にやりたくない。「きっと、もういない、えびおくんみたいな人は」。ちゃんと真剣交際してくれる人っていなかった。だから、奇跡なんだから。「いい人はもういない」。

いない、ヤバい人多かったしこれは神様がくれたプレゼント、逃すわけにはいかない。私には時間がないもん、年齢的にもうないの、チャンスが。だから…。伝えたいことは、本当にこれ? なんか自分の焦りばかりなんじゃないか? すると、ずっとパソコンに向かっていたえびおくんの手が止まり、ベッドのほうに来て、私の横に座りました。どうしたんだろう。

「そんなことないよ、まほちゃんなら出会えるよ、もっと…良い人いると思う」。えびおくんの表情を見てハッとしました。そして、気づきました。彼の気持ち、一切わかっていなかったんだと。


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■だんだん忘れるよ

「だから、帰って」。えびおくんを見て、ハッとしました。泣いていました。初めて見ました、えびおくんの涙。この涙を見て、私は間違えていた、そう思いました。「帰って」と言いながら泣くえびおくん。ポタポタ、涙がどんどん溢れています。

ごめん。ごめんね。たくさん謝りました。私は気づきました。私の不安は常に、彼の自信を失わせていた。この子はいつも幸せそうじゃない、俺じゃ、この子を幸せにできない。きっとそう思わせてしまった。涙の本当の理由はわからないけれど、私は一緒にいたから彼のこと理解している。えびおくんは私とお付き合いしてから、本当に仕事をがんばっていました。なのに私は自分の焦りや不安でいっぱいいっぱいでした。そんな自分じゃ決していい恋愛には繋がらないこと。このときまでわかりませんでした。

えびおくんはまだ泣いています。男の人が泣いているところ、見ると辛くなります。泣かしたのは自分だけど。「帰って」えびおくんは頑なに、帰ってとしか言わなくなりました。まだ言い残したことはないか? ドアを閉める前にこれだけは言わないと。「あと…ここまで好きになれる人にも、もう出会えないから」。これが1番伝えたかったことだ。すると「…そういうのもさ、1年経って、2年経って、だんだん忘れるよ、5年10年経てば別の人と暮らしてるから。そういうもんだから」。

そう言われながら部屋のドアが閉まりました。なに、今の。あんなに泣いてたのに? 私のこと好きだから泣いてたんじゃないの? 随分と冷めてるというか正論すぎるというか、悟りにも近いというか…。とにかく、めちゃくちゃ疲れました。もうよりを戻したいかもわからなくなるくらい。

これから、どうしよう。でも、前みたいに明日の朝になれば会社に行く前にLINEが来ているだろう。ごめんね。と。でも、そんなLINEは来ませんでした、次の日も次の日も来ませんでした。え、終わり? このまま? 泣いてたのに? えびおくんの涙が頭から離れません。それに私は、簡単に引き下がる女じゃありません…。すぐには追いかけず、間を置いて、また、えびおくんの家へと向かうのです。…続く!


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■執筆者プロフィール

小出真保:太田プロ所属のものまねタレント。フジテレビ系で放送の『 ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』で優勝経験あり。
aiko、優香、泉ピン子などものまねネタ多数。近年はナレーションなどの活動も積極的に行っている。

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(文/fumumu編集部・こいで まほ

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