「的を得る」「的を射る」本当はどっちが正解?  調べてみたら驚きの結果に…

「的を得る」「的を射る」正しいのはどちらか分かりますか? 詳しく調査してみました。

的を得る・的を射る

「的確に要点をとらえる」という意味を持つ言葉として、よく「的を得る」や「的を射る」と言ったりしますが、あなたはどちらの表現を使用することが多いですか? 編集部では、この2つの言葉について調査してみました!


■「的を得る」の誤用が撤回され…

1982年に出版された『三省堂国語辞典』の第三版で、「的を得る」という表現は「的を射る」の誤用と記載されていました。

しかし、2013年に出版された第七版では、再検証を実施。その結果、「得る」という字の意味を「うまく捉える」という意味と捉えれば、「的を得る」も誤用とは当たらないと結論づけ、「『的を得る』は『的を射る』の誤り」という従来の記述が撤回されました。


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■「的を得る」を新語と捉える人も

また、2012年に文化庁が行なった「国語に関する世論調査」では、「的を得る」を使うと答えた人が約41%、「的を射る」と答えた人が約52%という結果が見られました。

これらの結果もあってか、最近では「的を得た」は誤用ではなく、新語としてとらえる人も増えてきているようです。


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■「的を得る」「的を射る」ほぼ同数に

そこで、fumumu編集部が全国の10代~60代の男女1,000名を対象に「『的を得る』『的を射る』どちらを使用することが多い?」という調査を行なったところ、全体で46.5%の人が、「的を射る」と回答。続いて「的を得る」と回答した人が46.0%とほぼ同数に。

「的を得る」「的を射る」どちらを使用することが多いですか?

一方で「分からない」と答えた人は、7.5%となりました。


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■年代によって様々な反応

編集部が話を聞いた20代女性は「『的を得る』だと思っていましたし、そのように使っていました。『的を射る』はあまり耳にしたことがないかもしれません…」とコメント。

一方、50代の女性は「昔、母から『的は“得る”のではなくて、“射る”もの』と教えられてからずっと『的を射る』が正解で、『的を得る』は間違いと認識していました。『的を得る』でもいいんですね。初めて知ってびっくりです」と話しました。

「的を得た」を新語と捉える人も多くなってきているようですが、ビジネスシーンなど、正式な場では「的を射る」を使用したほうが無難かもしれません。


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■執筆者プロフィール

丸井ねこ:お笑い好きな大阪出身のアラサー女性ライター。
おいしいものに目がなくグルメ記事をよく書いています。YouTubeでレシピ

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(文/fumumu編集部・丸井 ねこ
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2023年11月9日~2023年11月13日 調査対象:全国10代~60代の男女1,000名 (有効回答数)

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