『いちばんすきな花』4話 価値観に振り回されやすい人への主人公の言葉が「その通り」と話題
誰かの声に惑わされないようになりたい人へ! 温かい言葉の数々が神回と噂の4話!
2日放送のドラマ『いちばんすきな花』(フジテレビ系)の4話「好きや嫌いには理由なんかなくてもいい」。
ジェンダー差別や好み、固定観念などの様々な“価値観“に苦しんできた夜々(今田美桜)に、ゆくえ(多部未華子)が掛けたある言葉が注目を集めました(ネタバレを含みます)。
■差別と区別の違い
誰もが羨む恵まれた容姿の夜々(今田美桜)は、4人兄弟の末っ子長女。やっと生まれた女の子だっただけに、どうしても女の子がほしかった母親(斉藤由貴)にはとりわけ“愛されて“きました。しかし夜々にとっては、とても辛いものだったのです…。
そんな夜々の働く美容院では、性別で仕事を分けるのはセクハラという認識。しかし体格が違う以上、女性には力仕事はきつく感じるし、客側でも力が弱い女性美容師のシャンプーを嫌がる声も…。
夜々は男女で必要な区別をしないのは、ある意味差別ではないかと考えていたのでした。
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■価値観に振り回されない魔法の言葉
4人でピザパーティーをしようと椿(松下洸平)の家に集まっていたある夜、夜々は直前に起きた母との喧嘩を引きずったままやって来ます。笑顔ではあったものの、ゆくえと2人きりにしてもらった夜々は、昔の話を始めました。
中学生の時、保健室の先生に「女の子でいることが辛い」と相談したらLGBTや恋愛対象の話をされたこと。「納得はしてるけど辛いです。私は女だけど、女の子でいることがどうしようもなく辛くなる時があって…」と言う夜々。
夜々の母としては、幼い頃男の子のように育てられたことが嫌だった経験から、娘には思いっきり女の子を楽しませてあげたいと思っていたそう。
とはいえ、ゆくえの妹が、言い返されたくないためにぬいぐるみに話しかけていたように、夜々は母にとっての“反発しない“お人形。そのことに気付いたゆくえは「お人形にならないでね。夜々ちゃんでいてね」と微笑みかけるのでした。
このシーンが放送されると、「夜々ちゃんは夜々ちゃんでいたかっただけなんだよね 男の子になりたいから、お兄ちゃんの真似をしてた訳じゃない」「きっとこれからも折り合いつけて、耐えていくしかないんだって諦めてきただろう夜々ちゃんの長すぎる夜がゆくえからの言葉でようやく明けたな~……」「そのままの自分を肯定して連れ出してくれたの、あったかいな」などの声が。夜々と同様に多くの視聴者の心も温めたようでした。
この言葉に背中を押され、母の理想の女の子像でいるために自分の“好き“を閉じ込めてきた夜々が、自由に好き嫌いを主張できるように。
1番好きな色はピンクではなく紫で、スカートよりズボンが好き、料理は嫌い。母のことは好きだけど、嫌いなところがたくさんある。自分らしさを母にちゃんと伝えることができた夜々は、これからは自分で自分の生き方を選んでいけるようになりそうです。
■好き嫌いは自分らしさ
別の場面において、紅葉(神尾楓珠)のイラストをそれぞれ好きだと言ったゆくえと椿。物事の良し悪しは自分で決められないけれど、好きか嫌いかは自分でわかるし、何を好きで何を嫌いであってもそこに間違いはありません。
家に泊めた際に夜々と妹に言った「仲良くしなくてもいいけど、喧嘩はしないでね」というゆくえの言葉。これも無理に好きになる必要はないけれど相手を否定してはいけない、人間関係における最低限のマナーを端的に表した言葉でした。
夜々のように価値観に振り回されやすい人が、もっと楽に生きられるようになるには自分のことも相手のことも否定せず認め、それを伝えていくことが大事なのかもしれませんね。
この魔法の言葉は、私たち視聴者の生き方をも支えてくれる言葉になったのではないでしょうか。
次回5話は11/9(木)22時〜放送です!
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(文/fumumu編集部・福野 エリカ)