学校側に理不尽な要求や苦言を呈す「モンスターペアレント」が各国で問題となっている昨今。韓国では保護者への対応を苦に教員の自殺が相次いでいることが社会問題になり、デモが起こるというニュースも噴出しました。
そんな中、中国のSNSに教師を名乗る女性が「1学期の間に食らったクレーム一覧」を発表し、大きな話題を呼んでいます。
■お昼ご飯に苦言
話題の投稿を行ったのは、中国の湖北省で小学校の教師を務める女性・Aさん。Aさんは「1学期の間に保護者から十数回のクレームを食らったよ」と明るく告白しながらも自身が受けた数々の苦言を挙げました。
まず例に挙がったのは「お昼時に出前をとるな!」という保護者からのクレーム。保護者の言い分としては「先生がお昼に出前を食べていると、子供が家で『僕もあれが食べたい。先生が食べてたもん!』とわがままを言うんです」ということだそうですが、この斜め上すぎる意見に対しAさんは思わず脱力してしまったのだそうです。
※中国では務め人がお昼に出前をとる人が多く、Aさんが特別おかしい行動をしたというわけではありません。
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■「まともな社会人じゃない」と言われたことも
続いて「車で通勤すると『そんなに良い車で学校に来なくてもいいじゃない!』と言われたり、スカートで教団に立てば『いやらしい! 子供がよからぬ妄想をするかもしれない!!』『教師のイメージと合わない。まともな社会人じゃないように見える』と叱られたりしました(笑)」とつづったAさん。
更に「生徒に変なあだ名がつけられた際は先生がきちんと指導してやめさせてほしい」といった要望はまだしも「先生のシャンプーの香りが嫌いとうちの子が言うんですけど」「ちゃんと水を飲むように指導してください。脱水症になるでしょ!」「先生が夜中にメールの返信をしてくれない」「子供が授業に集中できないのは先生のせい」など、様々なクレームが寄せられていることを明かしています。
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■「サービスされて当然」と思う保護者たち
この投稿は中国で大きな話題となり、現地メディアからは「保護者の学校に対する要求がどんどん高くなっている。同時に『教師に全てを押し付けるのが当たり前』という思考を持つ者も少なくない。教師を『子どもに教育を施す者』ではなく『学費を払っているのだからこれぐらいサービスされて当然』と思っているようにも感じる」という論説が繰り出されました。
また、こうした現象は教師側の「余計なことをしないほうがいい」という無力感に繋がることを危惧した上で「あまりにも理不尽なクレームは間接的に子供たちの将来を奪うことに等しい」と訴えています。
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(文/fumumu編集部・鳳 あゆ子)