老舗店が観光客から「あること」を禁止、違反者は罰金徴収も… SNSは賛同の嵐に
SNSやスマホが普及した今だからこそ、考えさせられる問題かもしれません。
旅先における新鮮な景色を収めたいのはわかるけど…老舗店のある試みを『The Sun』など海外メディアが報じました。
■老舗店が「無料での写真撮影を禁止」
スペイン・バルセロナで100年以上にわたって経営している老舗のお店「Queviures Múrria」は、観光客が“無料で”店の写真撮影を行なうことを禁止しました。
1898年に開業した同店は、1920年代を彷彿させるショーウィンドウやヴィンテージ広告など、その味のある外観が話題に。
しかし、有名となった店を訪れた観光客は、なにも購入せずに、ただ店の写真を取るという行動を取る人が多く見受けられました。
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■「店内を見るだけの観光はひとり5ユーロ」
当初、店のスタッフは観光客の行動に対し「訪れても買い物をしない人には代金をとるべき」とジョークを飛ばしていましたが、その後、観光客による無断撮影が多々あってか、店のドアには“ある看板”が。
そこには英語で「店内を見るだけの観光はひとり5ユーロです。ありがとう」と記載され、店側が代金を徴収することを通告しています。
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■目に余る観光客…看板が「抑止力」として機能
店の責任者である、トニ・メリノ氏は地元メディアの取材に対し、代金徴収に至るまでの経緯を説明。
「水曜日には挨拶もなしに店に入ってきた観光客が1時間で25人にのぼりました。店を訪れ『私は見ているだけ』と言って写真を撮る人が多く、レストランで食事をしている人たちの邪魔になってイライラしました」と振り返ります。
看板を出して以降、今のところ店側は観光客の誰からも代金を徴収していないとのことですが、すでに「抑止力」としては機能しているよう。
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■SNSで賛同の声が続々、前例もあり
また店を訪れる観光客は、ショーウィンドウから覗くことはあっても、以前のように“見物する”ためだけに店内に入ることはなくなったといいます。
SNS上では、同店の試みに「これは賛成」「全面的に賛成。観光客はもっと敬意を払うべき。買わないなら行くな!」と支持する声が続々。
またスペインでは、同店のようなケースは以前にも発生しており「世界一美しい本屋」と呼ばれる「Livraria Lello」では、入場料として「5ユーロ」を徴収していますが「本を購入する場合は割引」という制度を取っています。
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(文/fumumu編集部・黒木 ゆず)