関根りさが公表した、長男の難病「表皮水疱症」とは? 前兆や治療法を医師に聞いた
ユーチューバー・関根りささんが長男の難病を報告し、注目を集めた指定難病「表皮水疱症」。その前兆や治療法は…。
今年4月、ユーチューバーの関根りささんが、自身のYouTubeチャンネルにて長男が難病「表皮水疱症」の「接合部型」であることを公表。
病気に関する情報提供を呼びかけるなか、その症状や治療法が注目を集めています。
■長男の病状を報告、情報提供を呼びかけ
今年4月、関根さんは、夫であるJJコンビのジョージさんと共に、1歳になる長男は「遺伝子疾患である表皮水疱症の接合部型」であると説明。
現在の医療では根本的な治療が難しいこと、いつ致死的状況に陥ってもおかしくないことを明かし、情報提供を呼びかけました。
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■「表皮水疱症」とは
非常に珍しいと言われるこの病気。fumumu編集部では、銀座アイグラッドクリニック院長・乾雅人先生にお話をうかがいました。
乾先生によると、そもそも「表皮水疱症」という病気は「遺伝性の皮膚疾患の一種」。
「皮膚は表面から、表皮、真皮、皮下組織の三層構造を取ることが知られており、“表皮と真皮は強固に接着”しているのが正常です」。
「表皮水疱症では、原因となる遺伝子変異により、表皮と真皮を接着させるタンパク質を作り出すことが出来ない状態」となり、その結果「軽度の摩擦や外傷でも水疱が生じる」症状が発生するといいます。
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■合併症について
また合併症については「潰瘍(かいよう)、感染症、栄養不良、癌の発生」などが知られており、乾先生は具体的な発症リスクとして、以下の3つを挙げます。
・水疱が破れることで、皮膚が傷つき、潰瘍ができたり、バリア機能の低下による感染症
・消化管の粘膜が損傷を受けることで、※嚥下(えんげ)機能の低下や消化能力の低下、それに伴う栄養不良
・炎症が慢性化することで、癌の発生リスクが上昇
(※食べ物を飲み込み、口から胃へと運ぶ一連の動作のこと)
また前兆については、「遺伝子の疾患ですので、新生児のときから水疱や水泡の形成が見られることもあります。病型にもよりますが、成長するに従って、異常を指摘されることが多いようです」。
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■治療法について
治療法については、関根さんが述べていたように「現在のところ、根本治療はありません」というのが現状。
乾先生によると、現在は「症状の緩和や合併症の予防のために、包帯や清潔な環境の維持、外傷の回避、栄養補給などの対症療法」が主なようですが「昨今の科学技術の進歩、とくに、miRNA(マイクロアールエヌエー)領域の進歩により、原因である遺伝子異常の治療法が模索されている様です」。
夫とともに、覚悟を持って公表した関根さん。一人ひとりが理解を持って伝えていくことも、重要な一歩かもしれません。
【取材協力】
銀座アイグラッドクリニック院長・乾 雅人さん
東大医学部卒。外科専門研修の後、大学院では臓器移植領域の研究に従事。
2020年に独立開業し、最先端医学を応用した美容皮膚科クリニックを経営。
世界中の薬液を検証し、美容領域以外にも、老化治療、がん治療、難病治療に最先端医学の応用を試みている。
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