目の演技がすごい! イギリスを代表する実力派女優クレア・フォイ:「目で多くを語る」を堪能するなら『ファースト・マン』
イケてる女優「イケジョ」のススメ:クレア・フォイ。雄弁な瞳。
いつも美しく、輝きを放ち続けるイケてる女性、「イケジョ」出演のおすすめ作をご紹介する本企画。
今回は、『ウーマン・トーキング 私たちの選択』の公開を記念して、同作の舞台となる村で、ある一家の次女、サロメ・フリーセンを演じているクレア・フォイです!
■貫禄のあるイギリス女王
1984年4月16日、イングランド生まれのクレア・フォイは、テレビドラマ『ザ・クラウン』で、2022年9月に96歳で亡くなったイギリス女王、エリザベス2世役で有名。
2017年にはゴールデングローブ賞主演女優賞、翌年2018年には、エミー賞主演女優賞に輝き、名実ともにイギリスを代表する実力派女優として知られています。
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■目で多くを語る
現在公開中の『ウーマン・トーキング 私たちの選択』では、レイプ事件の起こった閉鎖的な村で生きる女性の1人、フリーセン家の次女、サロメを好演。長女オーナ役のルーニー・マーラと同様、禁欲的な衣装をまとった姿で登場します。
『ザ・クラウン』の女王役の影響があるとは思いますが、個人的に、クレアは目の演技がすごい女優という印象。少ない台詞でも「目で多くを語る」役がぴったりだと思っているので、シンプルな服に身を包んだサロメの目が、特に際立つイメージです。
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■宇宙飛行士の妻として
そんなクレアの「目で多くを語る」のが、一番発揮されているのが、2018年の『ファースト・マン』。
本作は、月面に降り立った『一番最初の人物』である宇宙飛行士、ニール・アームストロングの半生を描いており、クレアは、 ライアン・ゴズリング扮するアームストロングの妻、ジャネットに扮しています。
この手の伝記ものは、明るく希望に満ちた雰囲気で描かれることが多いですが、本作は逆に、常に死と隣り合わせの危険がつきまとう宇宙飛行士の姿を淡々と描いており、冒頭では、アームストロングの娘の死が登場します。その後も、仲間の飛行士たちが、実験の失敗で相次いで命を落とし、お葬式のシーンが連続していきます。
そんな中、宇宙飛行士の妻として、子を持つ母として、アームストロングと向き合うクレアは、多くを語らずとも、目で訴えます。特にアームストロングの帰還後のラストシーンは圧巻。クレアの目で多くを語る演技に、心が揺さぶられるでしょう。
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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ)