乙武洋匡氏、放送禁止用語トレンド入りで考察 「考える機会をありがとう」

乙武洋匡さんがABEMAのサッカーワールドカップ生中継で放送禁止用語が使われて話題になっていることに言及。

乙武洋匡

作家の乙武洋匡さんが14日、自身の公式ツイッターを更新。

サッカーワールドカップ(W杯)カタール大会準決勝を生中継したABEMAで、不適切な言葉が使用されて話題になっている件で、放送禁止用語について持論をのべています。



■メッシの同時通訳でも放送禁止用語

W杯準決勝では、アルゼンチンがクロアチアに3対0で勝利し、番組では選手へのインタビューを同時通訳を通して放送。

アルバレス選手の発言を日本語に訳す段階で、「みんな本当に○○(精神状態が正常でなくなるという意味の放送禁止用語)みたいに喜んでいると思いますよ」と表現してしまったことでスタジオも不穏な雰囲気に。

三谷紬アナウンサーが「一部不適切な表現がありました。失礼いたしました」と謝罪したものの、続くメッシ選手の通訳でも「どうですか? この○○(上記と同じ放送禁止用語)のような皆さんの喜びは?」と翻訳。

再びスタジオの三谷アナと「霜降り明星」せいやさんが頭を下げる事態に陥っていました。



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■乙武氏「考える機会をありがとう」

今回の事態を受けて、ツイッターのトレンドランキングでは「放送禁止用語」というワードが上位に急浮上。

乙武さんも、「『○○(上記と同じ放送禁止用語)』って、本来は『気が違ってる人』。これが使うべきではない言葉とされると、むしろ『人と違ってはいけない』という価値観にならないだろうか。そもそも『気』って何だろう。なぜ人と違っていてはいけないのだろう。」と投稿。

「Abemaの通訳さん、考える機会をありがとう。」と感謝をのべ、「なぜその言葉が放送禁止とされているか」まで切り込んで疑問を呈しています。



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■英語の「クレイジー」と比較する人も

さらに乙武さんは「気狂いが主に使われるからじゃないかな?」といった趣旨のリプライに対し、「『狂う』って、どういうことだろう。いま調べたら、『正常状態を失う』ことらしい。」と返信。

さらに、「だとすると、誰が、何をもって他者の状態を『正常』だと判断するのだろう。多くの人と同じなら『正常』で、そこから外れていると『異常』なのか。結局は数の問題になってくるのだろうか。」っと、「狂う」の定義についても深掘りしています。

かねてより、差別問題や差別表現というテーマで、SNSやブログなどで考察してきた乙武さん。

今回の投稿にも様々な反響が寄せられており、「英語のクレイジーは放送禁止用語じゃないみたいなので確かに疑問ではありますね」「そのままクレイジーならいいのかな」という声も見受けられます。



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■言葉の成り立ちそのものに目を向ける

ツイッターでもワードそのものの使用について、賛否両論様々な意見が書き込まれています。

放送禁止用語をただ非難したり受け流す方法がとらず、言葉の成り立ちそのものにまで目を向けた乙武さん。

リプ欄には「いろいろ考えを巡らせました。乙武さん、考える機会をありがとうございます」という声が見られ、フォロワー同士でも議論がかわされているもようです。

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(文/fumumu編集部・星子

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