「死産」を主張しても… 違法中絶の「殺害」とみなされた女性が禁錮50年に
いかなる理由があっても中絶が禁止されている国が、中南米には複数あるようです。
トイレでひっそりと死産した若い女性が、殺人犯として禁錮50年の判決を受けたというニュースを、『Dailymail』『Mirror』など数多くの海外メディアが報じています。
■妊娠5ヶ月で死産
南米エルサルバドルに暮らしていた当時19歳のレスリー・ラミレスさんは、2020年6月17日の夜、突如激しい便意に襲われました。そして、屋外にあるトイレに慌てて駆け込んだそうです。
そして「何かが自分の中から出てきた」のを感じ、赤ちゃんを出産。レスリーさんの暮らす家には電気が通っておらず、暗闇の中、自らへその緒を切ろうと試みたそうです。しかし出産時は妊娠5ヶ月程度だったとみられており、死産したというのです。
異変に気づいた親族が警察に通報し、レスリーさんは病院に搬送されました。
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■厳しい中絶禁止法
エルサルバドルは、世界の中でも特に厳しい中絶禁止法を制定している国の1つ。母体へのリスクが大きくても、レイプや近親相姦による妊娠などいかなる理由があったとしても、中絶が禁止されています。
そのため、すぐさまレスリーさんの罪をめぐり審問が開かれることになりましたが、それは死産からわずか10日後のこと。まだ治療を受けていたレスリーさんは出廷することができず、判事によってその日に公判前勾留が下されてしまったのです。
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