現代アジアに伝わる「死後婚」 外国人が巻き込まれた場合はどうなる?

アジア各国に伝わる「冥婚」のお話

■外国人も逃さない

そんなに風習が知れ渡っているのなら、台湾人で拾う人はいないのではないか?と思った方もいるでしょう。

まさにその通り、台湾は若者だろうがそこそこ年齢を重ねた人であろうが道端に落ちている赤い封筒を積極的に拾う人はほぼいません。(ごく稀にお金だ!と思い反射的に拾ってしまう人は除く)

では、この風習を知らない外国人はどうでしょう?「言葉が通じないのに結婚なんて…」という言い訳は、悲しいことに通用しないといっても過言ではないのです。

拾得者が何人であろうが、どうにか我が子を結婚させたい…という家族は容赦なく説得にかかるそう。もはや生贄のような発想ですが、「結婚できないと成仏できず、現世に魂が留まってしまう」という考えから、信仰深い人は必死になってしまうのでしょう。


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■現在も存在しているの?

筆者は過去10年以上台湾に在住し、現在も暇を見つけては訪れているのですがこの「冥婚封筒」を見たことは一度もありません。

しかし、全く存在しないことも無いようで、台湾で教師をしている友人は「人生で2回ぐらいある」と教えてくれました。もちろん、その時は周りも訝しがって封筒を避けるように歩いていたそうです。

中国の農村部では「冥婚ビジネス」が執り行われ、非常に盛況だということから未だこの風習が全くすたれていないことも事実。香港では「冥婚をすれば金運がアップする」という言い伝えもあり、同じ中国語を話す国でも扱いや風習が少しずつ変化しているようです。

「封筒を見た」「見たことない」で意見がぱっくり分かれるあたり何か「縁」のようなものを感じるのは筆者だけでしょうか?何はともあれ、触らぬ神に祟りなし。旅行に行った際偶然にも見つけてしまった場合は、拾いたくなる気持ちをぐっと抑えることをお勧めします。少なくとも軽い気持ちで拾っていいものではありませんから…。

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(文/fumumu編集部・AKO

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