セクマイだけど… 特性を持っているのか、環境のせいなのかわからない人たち
環境が原因なのか、セクマイなのかわからない人たち。彼らに話を伺いました。
セクシャルマイノリティはそれぞれ恋愛指向や性的指向を持っていますが、なかには、マイノリティ的な特性を持っているのか、環境のせいでそうなっているのかわからず混乱している人もいるそうです。
fumumu取材班は詳しく話を聞いてみました。
①愛を知らないアセクシャル
「私は毒親育ちで放って置かれて育ったので、あまり親の愛というのを感じていません。そのため、大人になってからも人との距離感をうまくつかめず、人間関係で失敗してしまうことが多いです。
きちんと診断は受けていませんが、愛着障害のようなものを感じています。だから、恋愛感情がないアセクシャルではあるんだけれど、本当にアセクシャルなのか、ただ単純に人への好意や愛というのをうまく理解できていないから恋愛感情がないのか、よくわからないんです」(20代・女性)
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②恋に臆病なリスロマンティック
「私は初恋の時に、親に茶化されて介入され『ご挨拶しようかしら』のような感じで引っ搔き回されたので、人に恋心を知られるのが嫌になってしまいました。
リスロマには恋心を知られたくない人も多いですが、特徴的なのは、自分がたとえ好きになってもその人の好意を望まないこと。双方向ではなく一方通行で恋愛が完結していることです。
私の場合、好きな人から好意を向けられるとゾッとするのですが、引っ掻き回されてひたすら恥ずかしかった経験によって、恋愛にトラウマを持ってしまっただけなのかよくわかりません」(20代・女性)
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③母を支えたトランスジェンダー
「小学生のときから、男っぽい服装を好んだり、男っぽい振る舞いをするのが好きで、『かわいい』より『かっこいい』と言われたい女の子でした。
そのうち、心の性が男であるトランスジェンダーを自認するわけですが、どうして気づいたかとかを振り返ると、母親が父親とのトラブルで離婚し、母を支えるためにまるで男のように(子供だからできもしないのに)父親のように振舞っていたから…でした。
でも、これのおかげでトランスだと気づいたのか、そうではなく、当時深く傷ついていた母をみて『支えなきゃ!』と思ったのは事実だから、その思いから男性化してしまったのかはわかりません。少なくとも、幼少期から男性らしい要素はあったんですけれどね…」(20代・男性を自認)
セクシャルマイノリティを先天的なものだけとするか、後天的なものも含めるのか…。それによっても異なることがありそうです。
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(文/fumumu編集部・fumumu編集部)