鮮やかに性を語る“ドクター・ルース” 女性たちをエンパワメントする映画

先週『iroha』が映画『おしえて!ドクター・ルース』とコラボしたイベント「iroha×おしえて!ドクター・ルース」が開催されました。


■80年代の性の悩み「今、受ける質問と同じ」

iroha

試写会後は、トークイベント「男女ではなく、人間として性を語るために」を開催。iroha広報の西野芙美さんと、男性学の見地から男性感に異議を唱えてきた社会学者の田中俊之先生が、性別の垣根を超えた性との向き合い方について語りました。

作中では、1980年代にリスナーからの質問に答えているルースの映像も流れます。“サイズは大きいほうがいい”と思っている男性や、“マスターベーションに興味があるけど、してはいけないものなの?”と相談する女性…。

iroha広報の西野さんは、「今、私たちが受ける質問と同じものが多い」と話します。

iroha

日本はアメリカと比べて、20~30年遅れている…とはよく聞く話ですが、田中先生は「ルース先生の“歴史”として出てきたようなことが、日本ではまだはばかれるといったレベルなんだろうな」と述べました。



関連記事:iroha広報、サンシャイン水族館「性いっぱい展」へ 性の多様性に気付く

■性教育「正面きって教育していかないと」

iroha

田中先生は、大学生たちに性についての聞き取り調査を行った際、保健体育の時間「先生がニヤニヤしながら授業をしていた」「そこのページは飛ばされた」などの声も多いといいます。

「そもそもセックスとはどういうものかというのを、正面きって教育していかないと、結局伝聞になってしまう」と性教育の在り方に言及。

また、現在性経験をしていない若者が増えていることに触れ、「失敗したら取り返しがつかないというイメージがある」「避妊に気をつけていれば、取り返しのつかないことはないわけで、飛び込んでいってほしい。そして大人たちは、若者がチャレンジしようとすることに対して後押しできるようになるべき」と語りました。

『おしえて!ドクター・ルース』は、8月30日(金)より、新宿ピカデリーほか全国公開! 女性はもちろんのこと、男性も観てほしい…いや、観るべき作品です。

・合わせて読みたい→母が語る性はダメ?入社のきっかけをTENGA社員に聞いた <前編>

(文/fumumu編集部・長谷川 瞳

Amazonタイムセール&キャンペーンはこちらからチェック!