電話占いに対面占い、最終的に自分で自分を占う 恋愛がうまくいかない私に訪れた占い地獄
マッチングアプリにどハマり中のモノマネ芸人・小出真保が、アプ活で出会った人とのアレコレを吐き出します。
リアルな体験談や心境をポップに時にダークに伝えていく『全力! 女芸人小出真保の婚活ダイアリー』。
復縁できたもののもう10時間後には「やっぱり、別れる!」と、えびおくん。調子に乗って家に居座り続けたのは間違っていました。でも、そんな不安定な彼を見て私の気持ちは落ちてきたような気がしていました。
もう自分ではどうしたらいいかまったくわからなくなった私は、やっぱりあの世界へといってしまうのです…。
■占い地獄へようこそ
イラついていました。なんなの? あいつ。立ち上がって、別れるぅ! 成長しなきゃ! だって。バカみたい。婚活アドバイザーに言われた「彼がいなくても輝いているまほさん」にならないといけないのに、やり方がよくわからない。このままどうなるかもわからないし、仕事に集中もできない。
とうとう自分の頭だけでは考えられなくなりました。一旦手を出して辞めていたのにまた再開してしまったのです。この「占い」ってやつはハマると抜け出せません。答えなんて誰にもわからないのに、わかるまでやってしまう。最後に気づくのは「占いは気休めだな」ということだけなのに。
復縁できたからよかったじゃないか、向こうもまだ私のことすごく好きそうじゃないか、何が不安なんだ? と自分に言い聞かせてはみるものの、なにかスッキリしない。このまま上手くいくのか? 結婚まで辿り着く人なのか? 私には時間がない。そんな気持ちでおかしくなりそうでした。
夜中になりました。この夜中の時間帯が危険です。さっさと寝ればいいのに、頭の中は彼のことでグルグルグルグル。その時、電話占いという言葉がよぎりました。一度試しにやったときは「あなたには大天使ミカエルが憑いてるから大丈夫」と言われましたが結局、こんなにも苦しんでいます。よし、今回は別の人に占ってもらおう。電話占いはたくさんの会社があるようでほとんどが初回10分無料。私は片っ端からこの10分無料を使うことにしました。
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■すべてやりきる電話占い
「どうなされました?」 10分間を有効に使いたい。早口で名前や生年月日を言い、今お付き合いしている彼と結婚できるか? を聞きました。
するとパサパサと電話の向こうから鳴る音。どうやらタロットカードを切っている音のようです、そして「うわっ!」と軽く悲鳴が。「これは…大変です」え、やっぱり? なにが大変かも聞いてないのに、大変ということはわかる、当たってるとしか思えませんでした。そして占い師は言いました。「まほさんと彼、ツインレイじゃないですか」。
ツインレイとは、スピリチュアル用語で元々1つの魂だったのに、現世では離れ離れに生まれてしまった2人のことを指すそうです。だからなに? という感じなのですが、どうやら大きな試練を乗り越えないと結ばれない2人とのことのようです。
ツインレイだろうがなんだろうが、私には時間がない、さっさと私が結婚できるかイエスかノーではっきり言ってくれ。「結局、私はこの彼と結婚できるんですか?」すると占い師は「彼が成長するしかありません」。
出た、成長。もうその言葉は聞き飽きてました。彼が大好きな言葉、成長。当たってるじゃん…。「まほさんもですよ、2人が成長できたら結ばれます」もうダメだ、10分が終わる。料金が発生する。またにします、と伝えて占いを終了しました。むしろモヤモヤが倍増しました。他の電話占いを試そう。と、別会社に電話し、また10分無料を試しました。次の占い師にもテンプレのように結婚できるか聞くと、そこは答えず「結ばれるようにパワーを送ってあげるね♡」と、リーンリーンと鈴の音が聴こえてきました。
このように私は夜中にどんどん電話占いをし、10分無料すべて使い切ってしまいました。
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■流行りのツインレイ?
やっぱり占いは、対面だよな…。1回入り込んでしまうととことんやってしまうのが私。あれ、これマッチングアプリと一緒じゃないか。「占いの館」というのがあることを知りました。新宿、渋谷、銀座などにあるようでとりあえず運気が上がりそうな銀座を選択し、初めての占いの館デビューをしました。こちらは20分2000円ほどのリーズナブルな価格。なんでもいいから、早く私をスッキリさせて、早く…。
綺麗な占い師さんに通されました。名前と生年月日を伝え、またテンプレのように「今お付き合いしている彼と結婚できるかどうか」を聞きました。すると、タロットカードや星読み、サイコロみたいなものも出してきて細かく占ってくれました。
「わぁ…」また、占い師は軽く叫びました。なぜいつも叫ばれるのだろう。そして「すごい…運命の人だ…」。それはそれは心を込めた言い方で思わず私も嬉しくなりました。私「そうなんですか?」占い師「うん、絶対そうだよ、どうして不安なの? あなたたちツインレイなのに」。
ツインレイ! ここにも現る! 流行ってるのか? 私はすでに入り込んでいるため、占い師の話を真剣に聞きました。途中泣きそうにもなっていました。ツインレイだと試練は多いけれどお互い惹かれあって仕方がない、結局は結婚するよ、と言いながら占い師は微笑んでいました、それでまるで天使のようでした。
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■ついに自分で
やっぱり対面にしてよかった。良いことしか言われなかった。銀座の街がいつもよりキラキラして見える。しかし、こんなふうに占いに時間とお金をかけたのにまた少しすると不安になっていました。なぜなら、彼からLINEがまた来なくなっていたのです。「別れるぅ!」と言われて、曖昧なまま部屋から出てきてからLINEは来ていませんでした。自分から連絡してみたらいいのにと思うけれど、なんだかもう喧嘩したくないという気持ちのほうが強い。
そういえば私、タロットカード持っていたな。そう、私は昔、お客さんからたまたまタロットカードをプレゼントしてもらったことがあるのです。自分で自分を占えばいいじゃないか! ついにそこまで辿り着いてしまいました。行けるところまで行った先は「自分で自分を占う」です。
良いカードが出るまで何度もめくる。カードをめくる、めくる…。そんなことしているとまた深夜3時に。なにか他にやれることがあるだろう、とは思うのですが、それがわからないのだから恋は恐ろしい。
そんななか私はついに、仕事で失敗してしまいます…。そりゃあそうです、仕事を頑張っていないんだもの。そして、全然連絡をしてこないえびおくんにまた間違ったブチギレ電話をしてしまう私。早く私をスッキリさせて! と願うも誰も助けてなんてくれません。続く!
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■執筆者プロフィール
小出真保:太田プロ所属のものまねタレント。フジテレビ系で放送の『 ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』で優勝経験あり。
aiko、優香、泉ピン子などものまねネタ多数。近年はナレーションなどの活動も積極的に行っている。
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(文/fumumu編集部・こいで まほ)